ホームレス問題の現状と、解決を阻む課題とは?新たなアプローチの事例を交えて解説
コロナ禍で職を失い路上生活をしている人々が、一時期メディアの話題に上がったことで、ホームレス問題に関心を持っている人もいるでしょう。
しかし、アフターコロナと言われる現在、ホームレス問題はいまだに解決されないまま人々の意識の水面下に潜ってしまいました。
この記事では、ホームレス問題の全体像と解決を阻んでいる要因をあわせて解説します。
さらに、新規性のあるアプローチでホームレス問題に取り組む事例も紹介します。ボランティアやチャリティではない形でホームレスの支援をするさまざまな事例の中に、ホームレス問題の根本的な解決のヒントがあるかもしれません。
もくじ
「ホームレス」の定義とは? 路上生活している人だけではない
ホームレス問題を把握するには「ホームレス」を定義する必要があります。
「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」では、「ホームレス」を「都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者」と定義しています。つまり、路上生活をしている人を指しています。
一般的な認識もさほど変わりありません。立教大学でホームレスに関する研究をおこなっている後藤教授の調査によると、「『ホームレス』と聞いて思い浮かべる人は?」という設問に約94%の人が「路上で暮らしている人」と回答しています*1 。
「ホームレス」=「路上で暮らしている人」という定義に基づいて厚生労働省が2024年1月に実施した「ホームレスの実態に関する全国調査」では、全国の路上生活者は2,028人とされています*2 。しかし、これはあくまで路上で生活している人の人数であることに留意が必要です。
近年のホームレス問題の傾向とは―「見えないホームレス」
ホームレス支援団体からは、支援対象が見えにくくなった「見えないホームレス」の問題が挙げられています。このような近年のホームレス問題の傾向を解説します。
「見えないホームレス」とは、路上で寝ることはせず、ネットカフェや友人の家などで寝泊まりしているが家はない、ホームレス状態の人のことです。
見えないホームレスも合わせると、ホームレス状態の人の数は跳ね上がります。2018年の調査では、ホームレス状態でネットカフェを利用する人は、東京都内だけで1晩に4,000人いると推計されました*3。ちなみに厚生労働省の2018年の調査では、路上で生活しているのは全国で4,977人です*4 。
ホームレス・生活困窮者を支援する認定NPO法人「Homedoor」代表の川口氏は、ネットカフェやカラオケなどで夜を明かすホームレスの人が増えていると語ります。路上生活をしているわけではないので、支援が必要な人が見えづらくなってきています*5 。
また、生活に困窮している若者が増えているのも近年の傾向です。Homedoorに相談してきた人のうち30代までの若い人が約半数を占めています*5 。
本記事では、路上生活をしている人と、路上生活はしていないが定まった住居がない人を合わせて「ホームレス」状態にあるとして解説を進めます。
なぜホームレス状態になってしまうのか?事例を交えて紹介
ホームレスの人たちは、なぜ住所不定の状態に陥ってしまったのでしょうか?
経済的に困窮して家賃を払えなくなった、元勤務先の寮に住んでいたため解雇されると同時に家を失った、といった事情で家を失ってしまうと、さまざまな要因で再び自分の家を持つことが難しくなります。
それぞれに事情は異なりますが、よくある要因2つを解説し、その2つが絡んでホームレスになってしまった事例を紹介します。
親族に頼れない
ホームレス状態の人の多くは、頼れる人がいません。親や親族との関係が悪い、もしくはすでに亡くなっているなどの事情で、貧困状態を相談できる人がいないのです。
特に若年層のホームレスは、虐待の問題が絡んでいる場合もあります。虐待から逃げてきたけれど、住む家がなくて困窮してしまい、ホームレス状態になってしまうパターンです*6 。
下図は、Homedoorのシェルターを利用した10代〜20代の生育環境を示したグラフです。
上図のように、半数以上の利用者が両親に頼れない状態にあり、4人に1人が虐待から逃れてきたことがわかります。
家を失うと貧困のループに
日本では、収入がないことを理由に一度家を失うと、貧困のループに陥ってしまいます。
お金がないから家を確保できない
↓
住所がないから仕事につけない
↓
仕事につけないからお金がない
↓
お金がないから家を確保できない*6
上記の悪循環で収入と住む場所の問題を解決できず、ホームレス状態から抜け出せない人は少なくありません。
仕事はあるけれども家を借りられないケースもあります。電話番号や身分証をなくしてしまった場合です。携帯や身分証がないと、保険会社の審査に通らず家を借りられないことがほとんどです。
貧困で携帯を手放してしまったり、フリーランスになる際に国民健康保険に変え忘れたり、運転免許証の更新を忘れたりなど些細なミスで家を借りられなくなり、結果として貧困のループに巻き込まれてしまうこともあります*7 。
実際の事例で見る貧困のループ
Homedoorの相談所にやってきた鈴木さん(仮名)は、家と仕事を同時に失ったものの親族に頼れず、ネットカフェやカラオケなどで寝泊まりするホームレス状態になりました。
鈴木さんが家と仕事を同時に失ってしまったのは、元勤務先の寮に住んでおり、仕事を失うと同時に寮から出ていく必要があったためです。
鈴木さんの母親は離婚して連絡が取れず、父親はすでに亡くなる状態でした。父方の親族とは連絡が取れるものの、「心配をかけたくない」と鈴木さんは話します*5 。
鈴木さんのように、「親族に頼れない」「家を失う」という2つの要因が重なった結果、貧困のループから抜け出せない人がたくさんいるのです。
ホームレス問題の解決が難しい理由
ホームレスの人は、なぜ生活保護を利用したり新たな仕事に就いたりして、ホームレス状態を脱出できないのでしょうか。
ホームレスの人がふたたび家を手に入れるのが難しい理由は複数あり、人によってはいくつもの理由が重なっている場合もあります。
ホームレスの人が生活保護を受けない
日本には、社会保障として生活保護が用意されています。しかし、下記の理由でホームレスの人が生活保護を申請することが困難になっています。
・「恥ずべきこと」という意識を内面化している
・扶養照会がハードルになっている
・役所の「水際作戦」がトラウマになっている
それぞれの理由を詳しく解説していきます。
①「恥ずべきこと」という意識を内面化している
立教大学の後藤教授は、生活保護を受けていない人を主な対象としてアンケート調査を実施しました。
「生活保護を受けたくない」と回答した人の自由記述から頻出語彙を抽出したところ、「働く」「自力」「自立」「頑張る」と、他人に頼らない「自助」を意識させる語句が並びました。
後藤教授は、日本社会では政府による支援を受けること=「恥ずべきこと」と捉えられると指摘します。
日本社会で生活するホームレスの人たちも例外ではなく、「支援を受けるのは恥ずかしい」という思いが内面化されていると考えられます*1 。
②扶養照会がハードルになっている
生活保護制度自体にも、利用をためらわせる要素があります。
生活保護の申請を受けた自治体は、基本的に申請者の親族に申請者を援助できないか確認する「扶養照会」をおこないます。
扶養照会の範囲は3親等までなので、親兄弟だけでなく、祖父母、孫、おじ、おば、甥、姪まで含まれます*9 。つまり、生活保護を申請すると、生活に困窮していることが親族に知られてしまう可能性が高いのです。
生活困窮者を支援する一般社団法人「つくろい東京ファンド」の調査では、生活困窮者のうち34.4%の人が「家族に知られるのが嫌だから」という理由で生活保護を申請していません。一方で、生活保護を利用していない人のうち39.8%が「親族に知られることがないなら生活保護を利用したい」と回答しています*10 。
このように扶養照会は生活保護を申請する上で大きな精神的ハードルになっており、生活保護が必要な人が受給できない「漏給」が生じる大きな要因だと、つくろい東京ファンドを含めた複数の支援団体が指摘しています。
③役所の「水際作戦」がトラウマになっている
自治体が生活保護の申請を拒否する「水際作戦」も、ホームレスの人が生活保護を利用できない要因として挙げられます。
厚生労働省が2021年に実施した調査によると、1.6%の人が「生活保護を申請したが断られた」と回答しており*8 、水際作戦がいまだに行われている可能性を示唆しています。この調査は路上生活をしている人のみを対象としているため、ホームレス状態にある人全体ではさらに多い可能性も考えられます。
また、ホームレスの人に雑誌販売の仕事を提供する「ビッグイシュー日本」の聞き取り調査では、ホームレスの人たちは自治体の窓口で下記のような言葉をかけられる場合があります。
・「もっと頑張って仕事を探して」と言われる
・聞かれたくない事情を根掘り葉掘り聞かれる
・心無い言葉を投げかけられる
上記のような経験をすると、再度生活保護の申請を提案しても、嫌な気持ちになったことがよみがえり申請を拒否する場合があります。
また、水際作戦の実態をホームレス仲間から聞いて、最初から生活保護の申請を諦めてしまう人もいます*12 。
自治体の水際作戦を受けることが怖くて、生活保護を受けられる状態でも申請に抵抗を抱いている人が多くいるのです。
ホームレスの人が就労しない/できない
ホームレス状態から抜け出すために就労すればいいという意見が見られますが、ふたたび就労するには下記のように大きな壁があるのです。
・徐々に就労できる条件を失っていく
・どうしても働けない事情がある
・就労しても路上生活に戻ってしまう
・今のままでいいと思っている
1つずつ詳しく見ていきましょう。
①徐々に就労できる条件を失っていく
ホームレス支援活動をしている生田武志氏が提唱した「カフカの階段」という概念があります。ホームレスの人たちは、元の仕事も家もある状態から、段階的に社会生活に必要な要素を失っていく、という考え方です。
上図によると、段階的に仕事や家族とのつながり、家、金銭を失って路上生活に陥っていきます。職場の寮に住んでいた場合は、仕事と家を同時に失う場合もあります。
一つひとつ社会生活に必要な要素を失ってしまうと、元の状態に戻るには一気に取り戻すことが求められることから、ホームレス状態から抜け出すことが困難になっているのです。
②どうしても働けない事情がある
厚生労働省の調査では、路上生活者の3.6%が障害者手帳を持っているか、以前持っていた人であることが判明しています。
また、同じ調査で就労できない理由を訊ねたところ、病気・障害・高齢を理由に働けない人が35.2%を占めていました*8 。
このように、就労が困難な事情を抱えた人がホームレス状態に陥ると、ホームレス状態から脱出することが困難になってしまいます。
③就労しても路上生活に戻ってしまう
一度路上生活から抜け出したものの、再び路上生活に戻ってしまう場合もあります。
路上生活者を対象にした厚生労働省の調査では、下記の理由で再びホームレス状態に戻ってしまうことが判明しています*8。
・契約期間が満了し、次の仕事が見つからなかった
・職場や仕事になじめず、仕事を辞めた
・病気・けが・高齢等の理由で解雇された
一度就労しても雇用環境が不安定で、長期的な仕事に就くことが難しい状況だと考えられます。
④今のままでいいと思っている
路上生活者を対象とした調査では、年齢が上がるほど「今のままでいい(路上生活を継続したい)」と回答する割合が増えています。
都市雑業的な仕事があって暮らしていける人や今の路上生活に馴染んでいる人は、わざわざ苦労して元の生活に戻る必要性を感じておらず、路上生活のままでいいと考える傾向にあるようです*8 。
シェルターの認知度が低く支援が受けられない
ホームレス問題の解決が難しい理由の1つに、民間団体が運営するシェルターの存在を知らない人が多いことが挙げられます。
厚生労働省の調査では、シェルターの内容を具体的に知らない路上生活者が29.6%いると判明しています*8。
ホームレスの人のために活動している団体があっても、情報が行き届かないことから、自立するための支援が受けられない場合があります。
社会の多くの人が「自分ごと」と思っていない
ホームレス問題の解決が難しい理由として、自分ごとになりにくい社会的な要因も挙げられます。
ホームレス支援事業を展開する株式会社Relightの代表である市川氏は、ホームレス支援を「特別な人がやっている特別なこと」と認識されることにもどかしさを感じています。ホームレス問題を社会全体で解決していく雰囲気を作るのが、今後の課題の1つであると市川氏は語っています*7 。
ホームレス問題は「対岸の火事」ではなく、誰もが家や仕事を失う可能性があります。「自分はホームレスになる訳がない」と考えてても、予想外の出来事が起きればホームレス状態になる可能性は十分にあります。
つまり、ホームレス問題は「違う世界の話」で自分とは関係ないものではないのです。私たちの無関心がホームレス問題の解決に取り組む人たちを孤独にさせ、解決が難しい状態にしているかもしれません。
ホームレス問題にそれぞれのアプローチで取り組む事例
ホームレス問題はさまざまな解決の難しさを抱えていますが、いろいろな団体が解決に向けて多様なアプローチを模索しています。その一部をご紹介します。
雑誌販売の「プロ」として自立へ進む―ビッグイシュー日本・認定NPO法人ビッグイシュー基金
ビックイシュー日本は、雑誌販売を通じてホームレスの人の自立ができる活動をおこなっています。
1991年にイギリスで生まれたビッグイシューの活動は、ホームレスの人に正当な報酬を支払い、かつチャリティではなくビジネスという方針を掲げる点で画期的でした。今でもコンスタントに支援されているモデルです。
雑誌の販売者になれるのはホームレスの人です。販売者は、最初に「ビッグイシュー日本版」を無料で10冊もらい、定価450円で販売します。その後は1冊220円で仕入れて販売することで、1冊あたり230円が販売者の収入になります*13 。
このようにビッグイシューの販売者になることで、誰でも無料で自立へのスタートを切ることが可能です。
雑誌販売だけでなく、ビッグイシュー日本から派生した「認定NPO法人ビッグイシュー基金」は、シェルターや「ステップハウス」という賃貸を運営しています*14 。
また、ホームレスの人が生きるよろこびや仲間を見つけるためのクラブ活動にも力を入れています*15 。たとえば、路上生活者と元路上生活者で構成されたダンスチーム「ソリケッサ!」*16 やサッカーチーム、講談部など様々な活動がおこなわれています。
生活を立て直すための住居を提供―認定NPO法人Homedoor
Homedoorは、大阪を拠点に活動している認定NPO法人です。
コロナで閉業した宿泊施設を買い取り、ホームレスの人が長期滞在できる「アンドベース」というシェルターを運営しています。複数階にわたる大きなシェルターで、多くの人に長期滞在の機会を提供できる点に注目が集まっています。
仕事と家を同時に失った事例で紹介した鈴木さんは、「アンドベース」に滞在して派遣の仕事を見つけ、4ヶ月で引っ越し資金を貯めて一人暮らしを再開できました。
鈴木さんは「自分らしい生活や自分らしさを取り戻した」と語っています*5 。
仕事がない人にもある人にも家を斡旋―株式会社Relight
株式会社Relightは、ホームレスの人の支援活動を2つの事業を通じて展開しています。
1つ目は、ホームレス状態の人や住まいを失いそうな人向けに、寮付きの仕事を紹介する「いえとしごと」です*17 。累計就職者数は約850人(2023年12月現在)となっており*18 、多くの人に就労の機会を提供しています。
2つ目は、住所不定や身分証がないといった事情で、賃貸の審査に通らない人を対象に、Relightが借り上げた家を貸すサブリース事業「コシツ」です。
「いえとしごと」は寮と仕事をセットで紹介するため、ホームレス状態でも仕事をしている人のニーズに応えられませんでした。「コシツ」は家賃分の収入があれば利用可能で、より多様な生き方の人を支援できるようになりました*7 。2023年12月時点で約25人が入居し、自分の住まいを取り戻しています。
Relightの事業は、すぐに家を提供し自立を助ける点が、今までの一旦シェルターに入居して生活を立て直すやり方と一線を画しています。コシツも「仕事をしているけれど住所不定状態」という状況の人に着目し、賃貸サービスを提供しているのも独自性があります。
ホームレス問題と空き家問題の両者に取り組む―合同会社Renovate Japan
「Renovate Japan」は、空き家と貧困状態の人をマッチングするシステムを開発・運用しています。ホームレス問題と空き家問題をセットで解決する着眼点と、社会貢献性を軸にビジネスとして成立させている点がポイントです。
空き家は、元の住人が亡くなったあと相続で揉めたり、新築主義の日本では不動産として魅力的でなかったりすることで放置されることが多くあります。
実際、下図のように空き家の数は年々増加しており、深刻な問題となりつつあります。
Renovate Japanは、空き家の一部を改修して最低限住める状態にしたあと、支援対象者である「リノベーター」を受け入れます。リノベーターは空き家で生活しつつ、時給1,200円でスタッフと一緒に空き家全体のリノベーションを進めます。
そのため、リノベーターはリノベーションの仕事をしながら生活を立て直すことが可能です。
リノベーターの滞在費は月に1万5000円ですが、週3時間以上働けば滞在費を賄えます。働く時間は自由で、最低限だけ働いて家賃をまかなっているリノベーターもいれば、たくさん働いて収入を得ているリノベーターもいます。
リノベーションした空き家は、シェアハウスとして賃貸に出されます。「住むだけで社会貢献になる」点を魅力に感じて入居する人もいて、リノベーターを受け入れたからこそ成り立つビジネスモデルとなっています*6 。
ホームレス問題解決を阻む課題とは
ここまで、ホームレス問題についてさまざまな観点から解説しました。
さまざまな団体がホームレス支援を続けていますが、2024年時点でも2000人を超える路上生活者がいます。路上生活をせず、ネットカフェやカラオケで寝泊まりする住所不定者も多数いることが想定され、ホームレス問題はなかなか解決に至っていません。
ホームレス問題の解決が難しいいろいろな要因を紹介しましたが、1つには支援団体の存在がホームレス当事者に届いていないこと、そして社会の無関心が、解決を阻む大きな要因に思われます。
路上で生活している人から目をそらして見ないフリをするのではなく、支援の対象として支援団体をサポートする人が増えれば、ホームレス状態からスムーズに抜け出す手段がより充実するのではないでしょうか。支援団体のリソースが増えれば、ホームレス状態に陥る手前にセーフティーネットを張る取り組みもより活発化すると考えられます。
社会全体が「いつか自分も仕事と家を失うかもしれない」「自分の偏見や行動がホームレス問題につながっているかもしれない」「支援に頼ることは恥ずかしいことではない」という認識を共有し、ホームレス問題が日本社会の大きな課題だと捉えられるようになれば、課題解決へと大きく進展するでしょう。
まとめ
ホームレス問題では、路上生活者ではなくカラオケやネットカフェなどを転々とする「見えないホームレス」が増えており、支援の手が届きづらくなっている状態にあります。
ホームレスの人の自立が難しいのは、日本社会において家や電話番号、身分証を失うと、貧困のスパイラルに陥ってしまうからです。当記事では、そのスパイラルを断ち切るために活動している団体・企業の事例も紹介しました。
ホームレス状態に至るまでの問題を理解しつつ、ホームレスの人が自立に至る各プロセスでどのようなセーフティーネットが必要か考えると、これから必要な支援が何か見えてくるかもしれません。
参考資料
*1 「見えない」生活困窮者-どこに居て、なぜ可視化されないのか?(TBSメディア総研)
*2 ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)結果について(2024年)(厚生労働省)※能登半島地震のため、今回の結果は石川県を除いて集計。
*3 「住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査」の概要(東京都)
*4 ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)結果について(2018年)(厚生労働省)
*5 【見えざる貧困】厳しい残業で体壊し仕事と住みかを失う 若者のホームレス増加 必要な支援とは・・・【newsおかえり特集】(ABCテレビ)
*6 家と仕事に困っている方を、空き家とマッチング。誰もが生きやすい社会を目指す
*7 ホームレス問題に取り組む株式会社Relight。新たなサブリース事業『コシツ』で、より未然に、より多様な人の支援を
*8 ホームレスの実態に関する全国調査(生活実態調査)の分析結果(厚生労働省)
*9 【そもそも解説】生活保護の扶養照会、誰が照会対象?何を聞かれる?(朝日新聞)
*10 生活保護利用せず34% 理由は…家族に知られたくない 支援団体「自治体の扶養照会 有害無益」
*11「“生活保護受ければ?”と考えていた」青山学院大学の学生がビッグイシューの講義で「ホームレス問題」の背景を探求
*12 「プライドが高いから生活保護を受けない」? ホームレスの人へのよくある誤解/フェルミ研究所の動画を検証
*13 販売のしくみ(ビッグイシュー日本)
*14 ステップハウス(認定NPO法人ビッグイシュー基金)
*15 認定NPO法人ビッグイシュー基金 第16期 年次報告書
*16 ソリケッサ!TOP
*17 一人ひとりが自分の将来に希望を持てるように。住まいがない人向け、寮付きの仕事紹介サービス
*18 事業内容(株式会社Relight)
執筆
泉田ひらく
ホームレス問題に関心を寄せるエシカルライター。どんな社会問題にも「他人事」というラベルを貼らずに向き合いたい。
企画
亀井郁人
生まれと育ちは京都、心は大阪。talikiがきっかけでソーシャルビジネスに興味を持ち、現在ディレクターとして関わる。運は強い方だと思ってる。