【パソナの人に聞いてみた】社会問題ってどうやって解決するの?
加藤 僕はどちらかというと関心層にいかに意思決定させるか、という方をやっています。
例えば、社会課題解決型のビジネスをやりたいけど、どう社内でリソースを投資するのか、という悩みを解決してあげたり、社会課題解決型のビジネスモデルなかなか浮かばないだとか、経営者をうまく巻き込めない、みたいなところを支援したりしています。
とはいえ、行政の立場からのアプローチ、民間の立場からのアプローチ、NPOの立場からのアプローチは、事業内容や経営理念が違うので、意見が食い違うこともよくあるんです。でも、やりたいところは一緒。だから僕はそれをまとめて、関心層がインパクトを出せるようにしていくということを仕事としています。
2014年にハーバードビジネスレビューが面白いコンセプトを出して。『トライセクターリーダーシップ』というものなんですが、行政、企業、NPOのそれぞれの方針や業務の内容を理解した上で、それぞれが満足いく形で事業を作るリーダーシップのことで、まさにそれですね。
―具体的にはどんなことを?
加藤 例えば、陸前高田市での就労支援をしていました。
そもそものきっかけは東北の震災が起こった日。当日に上司から呼び出されて「東北で震災が起こって、問題起こるから、それに対して事業を作ってほしい」と言われて。というのも、うちの会社は阪神淡路大震災のときにデパート建設したり船浮かべたりして、失職した人を雇用してインキュベーションする、という事業をしていたんですね。だから経営者は3年後、5年後、10年後、どんなことが起こっていくのかわかるんです。
そこで、実際行って話を聞いていると、現地はもうほとんど緊急対応に追われているんです。救援物資やボランティアの受け入れ、賠償金、補助金の処理とかで現地の方々がとても忙しそうにされていて。
そこで「行政と民間が協働して、お互いのリソースを活用しながら社会課題の解決をしていく必要がある」と感じて。…
<続き「そこで、加藤さんのとったアクションとは?」「”支援される側”に救われる」「社会問題を選ぶ基準とは?」>
※この記事は株式会社パソナの加藤様、鹽井様、宮田様、眞部様のご協力のもと作成されました。
インタビュワー:中村多伽(taliki)
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