人生の「余白」を彩る場所。アカイノロシ初の実店舗「Laughter」体験レポート

こんにちは。taliki編集部がインタビューした起業家の商品やサービスを実際に試してみるコラム第4弾。編集部の堂前ひいながお送りします。

 

さて、今回訪れたのは京都の上京区にある「Laughter」というコーヒー屋さん。

以前talikiではタイの少数民族が作るコーヒーを輸入・販売するアカイノロシの三輪さんにインタビューさせていただきました。

品質にこだわり、想いをのせる。タイ産コーヒーに託すやさしい循環

 

Laughterはそのアカイノロシの共同創業者である三輪さんと矢野さんが10月にオープンされた初の実店舗なんです!

初の実店舗「Laughter」にかける想い|みわこうさく@株式会社アカイノロシ

インタビューの際にも三輪さんは、「お店を持ちたいという想いはずっと変わらずに持っている」と熱く語ってくださっていました。しかしその計画も新型コロナウイルスの影響で一時は白紙に…。そんなお二人の素敵な想いがこもったお店がついに完成したなんて、行かないわけにはいかない!ということで早速編集部の堂前と河嶋で伺ってきました。

 

アカイノロシとは?

アカイノロシが輸入・販売しているコーヒーは、タイの少数民族「アカ族」が作っているコーヒーです。アカ族は山岳地帯で伝統的に麻薬を作っていましたが、40年ほど前にタイ王室と国連主導のロイヤルプロジェクトによって、麻薬栽培をやめ、コーヒー栽培に切り替えました。そこからタイの北部ではコーヒー栽培が盛んに行われていますが、現金収入に繋がらない場合も多いという現状があるそうです。

三輪さんと矢野さんは大学3年生の時、このコーヒーに出会い心動かされたことがきっかけで、このコーヒーを日本に輸入し、現金という形でタイの農園に直接還元したいという思いを持って事業をスタートされました。

 

外から見たお店の雰囲気は…

お店は京都の西陣と呼ばれる地域の、閑静な住宅街にあります。

 

壁にはすっきりとした秋晴れに映えるLaughterの文字!隣に小さな公園がありました。

この場所に決めたのは、地域密着型のカフェにしたいという想い、そして周辺では唯一の公園が隣にあったからだそうです。コーヒーをテイクアウトして公園のベンチでくつろぐのも気持ちよさそうですね…!

入り口はこんな感じ。ガラスに描かれたおじさんが気になります。

このおじさんが誰なのかは実際にお店で聞いてみてください!

     

前を通り過ぎた人が入ってきやすいように間口を広くしてあるところもこだわりです。京都は間口が狭い建物が多く、この形の物件を探すのにも苦労されたとか。

早速中に入ってみると、シンプルで洗練された店内。工場のような雰囲気も感じます。入ってすぐ左手には大きな焙煎機が鎮座。

 

お店の前を通りかかった人が一目でコーヒー屋さんとわかるよう、焙煎機を一番目立つ位置に。また、周辺地域にはご年配の方も多いそうで、どのような世代の方にも馴染みやすいようにカウンターなどには木材を使用されています。

カフェというよりは焙煎所をメインとしたいこと、同じお客さんに長居してもらうというよりはテイクアウトでより多くの方に来て欲しいことを踏まえ、座席数は8席と少なめで、背もたれがない椅子をあえて選んでいるそうです。

 

Laughterのコーヒー

メニューはドリップコーヒーとカフェオレ。ドリップコーヒーは3種類のブレンドか原産地から選ぶことができます。

カップにもおじさんの顔が…!

 

私はカフェオレをいただきました。カフェオレは深入りのコーヒーで淹れるお店が多い印象ですが、Laughterではあえて甘さと華やかさが特徴的なラフターブレンドで淹れているそうです。普段コーヒーを飲まない私でもゴクゴクと飲めてしまうぐらい、すっきりとしていて癖のない爽やかなカフェオレでした。

その他のブレンドはハウスブレンドと西陣ブレンド。ハウスブレンドは「毎日飲んでも飽きない口当たりの良さと味わい」で万人受けする味。西陣ブレンドは「豊かなコクとしっかりとした苦味、ミルクとも相性抜群」と特徴的な味。豆を購入することも可能です。

 

会話がはずむ温かい空間

顔がよく見えるカウンターでは三輪さんと矢野さんが楽しそうに会話しながらコーヒーを淹れていて、ついたくさん話しかけてしまいました。

 

10月のオープン以来、すでに地域住民に愛されるコーヒー屋さんになったLaughter。開店の1ヶ月前から「何屋さんができるんだろう?」と地域の方々の間で話題だったそうです。

オープンのために三輪さんは焙煎の修行を、矢野さんは店舗の設計をと二人で分担して準備を行ってきたこと、オープン前は予想してなかったご年配の方が多くいらっしゃってカウンターで会話を交わすことなど、たくさんのエピソードを聞かせていただきました。

そして店名のLaughter。お二人がタイに視察に行った際、コーヒー農家さんがたくさん集まってくれて、みんなで言葉もわからない中コーヒーを飲みあって笑いあった、その瞬間が最高だったそうで、「ヒトとのつながりと一杯のコーヒーからたくさんの笑顔が生まれる」そんな空間を作りたいという想いからLaughterに決めたんだと、三輪さんが話してくれました。

私たちが伺った日も、三輪さんと矢野さんのお知り合いの方々でカフェが賑わっていました。私たちを含め、お二人に会いにきた人たちの間で会話が生まれ、新たな繋がりができていました。コーヒーを飲みにふらっと立ち寄っただけなのに、予想していなかった交流が生まれる。そこにはまさにコンセプトにぴったりの温かい空間がありました。

 

実店舗オープンに込めた想い

インタビューの際、三輪さんはこんな風に話してくださいました。

『新型コロナウイルスの流行によって働き方など人々の生活様式が大きく変化したことで、これまで当たり前のようにやってきたけれど実は無駄だったことや、もっと効率的にできることがあるかもしれない、というような状態が明らかになった気がします。でも、無駄がない人生って疲れるなと逆に思ってしまって。

アカイノロシがこれから作ろうとしている「会いに行けるファクトリー」がコンセプトの店舗は、人生における「余白」のような時間を彩れる場所にしたいですね。』

合理性、効率性を求める世の中だからこそ、ただぼーっとしたり、雑談したりできるようなふらっと立ち寄れる場所が必要とされています。「余白」のない人生に息が詰まってしまうことってありませんか?

Laughterには立ち寄っただけで心が温かくなるような、心地のいい空間と穏やかな時間がありました。私の家の近くにあれば毎日通いたい…。地域の多くの方にとっても毎日訪れたくなる場所となっているのだろうなと思いました。

 

近くにお住いの方はぜひふらっと立ち寄ってみてください。遠くに住んでいる方もアカイノロシのコーヒー豆はネットでも購入できます。日々の暮らしの中に美味しいコーヒーを飲んでほっとする「余白」を作ってみませんか?

三輪さん、矢野さん、素敵な時間をありがとうございました!

 

アカイノロシ https://akhainoroshi.com/

Laughter

〒602-8498
京都府京都市上京区西熊町289
https://maps.app.goo.gl/7eREbBArUEFXUB6e8

(表示される住所がなぜか違うのですが、場所はこちらです)
市バス 乾隆校前 徒歩5分
地下鉄 今出川駅 徒歩20分
※千本寺之内交差点より、寺之内通りを東に徒歩5分ほどです。

 

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    writer
    堂前ひいな

    幸せになりたくて心理学を勉強する大学生。好きなものは音楽とタイ料理と少年漫画。実は創業時からtalikiにいる。

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