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若すぎる起業家の「これだけは知っておきたかった」【後編】

この記事を書いた人:中村多伽
株式会社taliki代表取締役。社会起業家の事業立ち上げ伴走、ベンチャーキャピタル運営、上場企業の事業開発支援などを行う。好きなものはハイボール、嫌いなものは寝不足。

3.:財務やファイナンスの基礎が分からない

取引の相場が分からない、チームメンバーや創業者の株数に迷っている…そんな方は【前編】からお読みいただくのをオススメします!

相場感やチームマネジメントを把握したところで、次は財務、ファイナンスのお話に移りたいと思います。
こちらも起業家の先輩方から多くの意見をもらった分野でした。

①基本的な実務知識の習得について

まず、何よりも会社のお金の流れを表した「財務三表」「決算書」というものに馴染みを持っておく必要があります。これは創業前にいくらでも学べるので、本やメディアを参考にしてください。
勉強法や大枠の考え方などnoteで書いたりしてますのでご参考に

BS、PL、CSについて概念をなんとなく把握したところで、次に知るべきが「資本政策」です。
ちなみにこれは投資家からの資金調達をする予定のない起業家にはあまり当てはまりません。
資本政策とは、超平たく言うと、必要な資金調達を実現するための施策をいいます。誰にどんな種類の株をどれくらいいくらで発行・譲渡したか、将来にかけて(IPOまでの間に)どうしていくかなどを記した表を資本政策と呼ぶことが一般的です。
この資本政策というのは一度実行してしまうと覆せません。創業期は割とシンプルなのですが、成長するにつれて関係者が増え、複雑性が増し、「あの時この割合でいけばよかった」「この価格でいけばよかった」と思っても変更するのがとても難しいのです。
対策としては、調達経験の豊富な起業家やVC経験のある人に資金調達の実施前に見てもらうのが一番良いと思っています。
ステージが進めば進むほど関係者が多くなり、株式のシェアも「1.25%」のような刻みで発行されていきます。創業時の株数はどのくらいがいいですか?という質問もかなりされますが、10,000株以上にしておくと良いと思います。(私は創業時1,000株で株式分割という手続きを取り10,000に増やしました。株主が増える前にやると良いです)

②資金繰りの方法

「自分は外部の投資家を入れる予定はないな〜」という起業家でも、いつかは資金調達の必要が出てくるかもしれません。外部からの資金調達には大きく下記の3つがあります。組み合わせパターンもありますが、1つずつ説明します。

★金融機関からの調達

もっとも一般的で、どの起業家にもある程度フィットします。入念に準備しないと断られるケースも多いですが、今は金利も超安いのでぜひ活用してほしいです。

★クラウドファンディング、寄付など

ファンとの関係性が深い社会起業家にはもしかしたら一番向いてるかもしれない調達方法です。調達金額は他のものと比べるとかなり少額が多いですが、ビジョンドリブンで使途も決算も正確に開示せずともお金を集められる唯一の方法です。また購入型クラウドファンディングのような、製品開発に寄付してもらい完成したら商品を送るものもあり、こちらはものづくり系企業との親和性が高いです。(最近は株式クラウドファンディングなどもありますがどちらかというと次項に当たります)

★投資家からの調達

エンジェル、VC、事業会社など色んな投資家がいますが、VCからの調達は特に5-10年で上場する、もしくは大型で会社の売却を目指している起業家のみにオススメです。VCは出資先がIPOをすること(少なくとも狙っていること)を前提としています。融資と違って直接的な返済義務がないのは、それぐらいの大きなリターンを求め、その分のリスクを取るからです。上場を目指していない人がその約束をするのはお互い不幸になります。
ちなみに会社売却時はお互いの合意や計算方法によって前後しますが、ベンチャーだとPER(株価収益率)10-20倍くらいのレンジが試算に使われるのをよく見ます。
余談ですが、大きなリターンを求めるくせに、全くリスクを取らない投資契約も中には存在します。投資契約は必ず詳細にレビューしましょう。(わかる人にレビューしてもらうのが一番です)気軽にLINEから相談できる起業家の窓口はこちら。

★まとめ

ただ営利企業を立ち上げたら、よっぽど革新的な「あなたしか知らない事実」がない限り、まず「どうやったら外部からの資金調達に依存せずキャッシュフローを生めるか、現預金が増えるのか」を考えるべきです。
その上で、次に「IPOもM&Aも興味ない、もしくは10年以内に数十億規模の売り上げを立てる予定もない会社」はVCからの調達はほぼ向きません。(ここで”予定がない”というのは、”意志や思い入れがない”を指します。予定はあっても達成できないことが多いですが、まず目指しているかどうかは大きな違いです)なのでおそらく多くの起業家は若手に限らず融資(かクラウドファンディング)がメインの調達方法になります。
配当や私募債、TK出資など他にも細かい色々な調達・還元方法はありますが、事業が立ち上がっていない段階では使えないものが多いです。

4:ビジネス領域、マインドセット

①意外とビジネスで解決できる領域は少ない

これ、知るのも見分けるのも難しいですが、私も創業して改めて実感したことでした。おそらく下記の4つに分類されると思います。

★顧客の痛みが深くない、実質的に必要ない…多くの場合このケースに当てはまります。あったら嬉しいかもしれないけど面倒だから使わない、なくても困らない、強力な代替手段がすでに存在する、など。

★当事者の規模が大きすぎる、もしくは購買能力がない…社会起業家あるあるです。貧困支援や環境問題など、解決する必要性も緊急度もかなり高いが構造的な問題で金が回らないケースです。自治体と協業して非営利団体として運営する方が相性がいいケースが多いように思います。

★ニッチすぎる、早すぎた…地域おこしとかもそうですね。ニッチなジャンルであることや先進的で尖ったアイディア自体は私はとっても魅力的で素敵だと思うのですが、経済圏にいる人が少なければ少ないほど、持続や拡大のための投資がしづらくなります。期限付きのプロジェクトでやる、横展開しやすいナレッジの蓄積を念頭に入れる、などする手がありそうです。

★法律的にむずい…めちゃくちゃ面白い領域でブルーオーシャンで儲かりそうなところは、法律的に実はかなり規制が強い、みたいなケースは結構あります。金融系はその際たるものですね。いかなるサービスも開発前にリーガルチェックをする必要があります。

②マインドはマジで大事

起業家の先輩方から一番多かった実務以外の意見はこちら。
★目標設定、意思決定が全て自己管理に委ねられている。よっぽど自分で決めることに快感を覚えたり他者に決められることに不快感を感じない限り、重荷になると思う。
★リスク低減のためのネガティブシンキングが必要
★生きる意味
★何にも経済的に守られてないこと、ステークホルダーに自らが約束すること、永続的な成長が前提にあること、などが予想外に精神的な負担になる

 

 

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