BEYOND2.0を終えて―これから描きたい未来を考える

2018年6月17日、taliki社は「BEYOND2.0」を開催しました!

BEYOND2.0とは、様々な分野で活躍する団体・企業・個人が集まり、ステージ企画やブース出展、参加者同士の交流を通して、既存の枠組み・常識・限界にとらわれない新しい価値を創造するためのイベント。ソーシャルセクターの第一線で活躍する経営者によるトークセッション、起業家の卵によるピッチバトル、魅力的なソーシャルセクターによるブース出展などをご用意し、たくさんの方にご来場いただきました。

今回のイベントに参加してくださった大学生4人が感想をお話してくれました!

―みなさんよろしくお願いします!それでは最初のトークセッションから順に振り返りたいと思います。最初のトークセッションのテーマは「社会に向かう、若き経営者たち」。ゲストは連続起業家の塚本廉さん、株式会社アオイエCEOの青木大和さん、株式会社PoliPoliCEOの伊藤和真さんでした。

 

中島:トークセッション中は「なぜ起業したのか」「大学生活をどう過ごしたか」など活発に質問が飛び交いましたね。

ノリで起業したと言う塚本さんと伊藤さんも、まじめに考えて起業したという青木さんも、それぞれの事業やこれからどうしていきたいのかをイキイキと語っていて、すごく「楽しそう」という印象を受けました。「起業するのに必要なものは何か」という質問に対する、語学やプログラミングの他に「ある程度の常識のなさ」という回答で笑いが起きたり、いい意味でほぐれました。

宮嶋:わたしが感じたのは、”心の底から湧き出る感情を大切にする”ということです。まず体感して、当事者になって、その時に出てきた感情から今のビジネスが生まれているという言葉に驚きましたが、それなら私でもできるかも、と思いました。その感情が行動の目的になったり、苦しいときの支えになるとおっしゃっていたので、毎日の生活の中で感じることをもうちょっとだけ大事にしてみようと思いました。

また、塚本さんの「ありがとうがお金に変わる」という言葉も印象的でした。

 

松本:印象的だったのは「国をつくりたい」という伊藤さんの言葉ですね。これまで未開拓だった「to G」市場の開拓が進めば、やがては国を構成する自治体が民営企業のように迅速な経営を始めたり、さらには自治体の役割を持つ企業が生まれたりして、国の中に従来の枠にとらわれない「小国家」が生まれる可能性があるんじゃないかと思います。その意味で「国をつくりたい」という思いは、若者の間でこれからますます加速していくのかな、と。

池垣:「できる/できない」から「やる/やらない」へ考え方を転換していくというお話が、特に自分の行動を省みる機会になりました。

きっと誰にとっても「何か始める」というのは大変な営みだと思うんです。だけど、「どうせ私は何もできないんだから」っていうのは麻薬みたいな言葉だなと。何もしなかった自分から逃げるための言葉で、でも、後々やらなかった自分のいろいろな部分を傷つける、という意味で。「とにかく何か始める」というのは、日常レベルの営みにおいても重要で、その近道はバカになることだと思いました。

 

―次に行われたのはtaliki社が運営するアクセラレータプログラム・タリキチプロジェクトの2期生によるピッチバトルでした。6人の起業家の卵たちが2か月間考えた事業を投資家の方々の前で発表しましたが、いかがでしたか?

宮嶋:社会課題の解決のハードルが下がった気がします。 自分と同じくらいの年齢の人が自分が生きたい未来のために必死に行動している姿はとても刺激的で、私も負けてられないなと思いました。

中島:それぞれの原体験を通してサービスが考えられていて、どれも胸を打つものがありました。今まで関わりの少なかった分野でも、登壇している彼らの「困っている人を救いたい」という思いに触れ、応援したいと思った人が多く生まれたのではないでしょうか。

 

―特に印象に残ったピッチはありますか?

松本:中西高大さんの「セクシャリティをいくつかの項目で判別し結果をツイートすることにより、皆がセクシャルマイノリティーについて認め合うことができる社会をつくる」というものです。

―「社会的にはセクシャルマイノリティ・LGBTの人々のための制度が整備されるなどしていて良くなってきているようには思えるけど、身近にLGBTがいないと答える人が多く、充分な理解がされているとは言えない」という問題意識からの提案でしたね。自分のセクシャリティについて様々な角度から考えられるというのは面白いなと私も思いました!

宮嶋:私は、貧困層の高校生へのプログラミング教育を提案した平井大輝さんが「1人の高校生がちゃんとした教育を受けるだけで、1億円ほどの経済効果をもたらす」といったニュアンスのことを言っていたのがすごく心に響きました。私も力になれるんだと思えたからです。

中島:この後のトークセッションで家入さんが「投資は原体験がある人にするようにしている。原体験のある人はどんなにつらいことがあっても打席に立ってバットを振り続けることができる」とおっしゃっていたんですけど、その通り原体験のある人の思いの強さを感じました。また、審査員からのフィードバックでは、第一線で活躍する投資家の視点を垣間見ることができたのも新鮮でした。

池垣:そうですね。自分の無心に作ったアイデアを出すということは、自分の心の内をさらけ出すことと一緒で相当に勇気のいる行為だったと思うから、それを完遂した6人はそれだけでも素晴らしいと思います。

―最初のトークセッションとは打って変わって少し緊張感のある空気になっていましたね。それだけプレゼンターも投資家のみなさんも本気だったと思います。

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