自然好きにはたまらない、「1000年先も継続できる森林経営」を目指すForestFolksの仕事のやりがいとは
インタビュー

自然好きにはたまらない、「1000年先も継続できる森林経営」を目指すForestFolksの仕事のやりがいとは

2026-08-21
#地域・まちづくり #環境 #採用 #森林

新潟を拠点に森林・林業の課題解決に取り組む株式会社ForestFolks。
ForestFolksは今、事業拡大のフェーズにあり、採用に力を入れています。なかでも急募なのが、事業の「心臓部」である【PM(プロジェクトマネージャー)】。

この記事では、ForestFolksが向き合っている社会課題や事業内容、プロジェクトマネージャーのやりがいや組織について、代表の桜井さんに聞きました。

森や山が好き、裁量の多い仕事をしたい、林業界の仕組みにモヤモヤしている……そんな方に知ってほしいスタートアップです。

▼プロフィール

株式会社ForestFolks 代表取締役 桜井隆志(写真右から2番目)

2011年に南魚沼森林組合に入職し、10年以上にわたり植林から伐採まで林業実務を経験。多種多様な技能講習や免許を有し、林業現場で起きる課題の圧倒的な解像度を強みに、プレイングCEOとして2023年に当社を創業。「1000年先も継続できる森林経営」を掲げ、属人的な林業をデータ駆動で最適化する『FO(Forest Optimization)』と、生態系サービス業へと構造転換する『FX(Forest Transformation)』を牽引し、日本の放置林を宝の山に変える事業を行っている。

※ForestFolksはtalikiファンドの投資先企業です。

ForestFolksが取り組む社会課題

——まず、ForestFolksが取り組んでいる社会課題と事業内容について教えてください。

大きく分けて森林と林業の課題です。森林課題については放置林(放置された森林)の問題に取り組んでいます。放置林は、災害時に地域の人々の生活に大きな影響を与えます。特に人間界と自然界の境目である道路脇なども含めて、森林を管理し続けることが、地域の人々の安全な暮らしと自然環境の保全、両方につながると考えています。

 

——放置された森林が、具体的にどうして災害リスクを高めてしまうんでしょうか?

日本の森林の多くは人の手で植えられた人工林なんです。人工林って本来は定期的に間伐や下刈りをすることで、根がしっかり張り、光が入り、下草が育って土が保たれる仕組みです。でも、それを放置してしまうと、光が届かなくなって下草が育たず、根も浅いまま土をつなぎとめる力が弱くなる。そうすると、大雨や台風のときに土砂災害が起きやすくなりますし、森林が本来持っている水を蓄える機能も落ちてしまいます。倒木で道路が塞がれてしまうこともある。だからこそ、放置せずに管理し続けることが大事なんです。

そして、管理をし続けるにあたって浮上するのが林業の課題です。

放置林の問題は昔からあったのですが、ずっと放置されていた一番の要因は、採算の合わない林業の構造にあります。原木価格の低下で林業単体では採算が合わなくなり、間伐などの整備は補助金に頼らざるを得なくなりました。ただ補助金には一定の条件があるので、条件を満たせない森林は補助金の対象外になり、整備する経済的なメリットがないまま放置されてしまう。それが大きな要因です。

利益が出ずともかつては薪として使われていた森林もあったのですが、時代の流れでそれも価値がなくなり放置されるようになりました。

実は、ちゃんとやれば林業は利益が出るんです。ただ、利益を追求しなくても潰れない仕組みになっている組織も多く、業界として大きく変わることなく今に至っているのが現状です。

——ForestFolksとしては、この森林・林業の課題にどのようにアプローチしているのでしょうか?

「森林のアセットマネジメント」という形でアプローチしています。森林を長期・広範囲で管理することで、これまでの林業のコスト構造を見直し、利益率を上げていく取り組みです。

木材生産だけに頼るのではなく、森林整備そのものに価値を見出す必要があります。CO2吸収量はもちろん、土砂災害の抑止力の数値化や、整備後の倒木リスクの減少値、保水能力、生物多様性といった「環境価値」を数値化することで、さまざまな予算や整備費用を森林整備自体に呼び込めるようにしています。

具体的にどんなことやっているかというと、実際に山に入って木を伐り、整備計画を立てて管理していく業務がベースにあります。そのうえで、DX化で整備コストを抑えたり、企業の脱炭素戦略やカーボンオフセットの取り組みを一緒に構築したり、CSR・ESGに取り組む企業に整備・管理のデータを提供したりと、ベースの「伐採・整備・管理」から広がる形でやれることは多岐にわたります。

あわせて、木材の新しい活用方法の開発や、整備後の森林活用にも取り組み、木材販売以外の複数のマーケットから利益を得られる体制をつくっています。

 

森林アセットマネジメントの要

——森林アセットマネジメントの構想を考えたのは、何かきっかけがあったのでしょうか?

私は2011年から南魚沼の森林組合に入り、植林から伐採まで一通り経験しました。入社3年目で独立を考えたのですが、当時は林業単体で食べていける状況ではなく一度は諦めました。その頃からカーボンクレジットなど、林業以外で利益を出す方法をずっと調べていたんですが、当時は仕組みはあっても世間的には「それが何の役に立つの?」という状態でしたね。

転機になったのは2020年、菅首相(当時)のカーボンニュートラル宣言です。企業の森林やカーボンクレジットへの見方が大きく変わり、環境価値を活用すれば森林課題を解決できるという道筋が見えました。その後、実際にCO2削減に取り組む企業やサービス、制度を調べ、「この熱量と仕組みならいける」と確信して、2023年にForestFolksを立ち上げました。

その裏側で、2011年に一緒に組合に入った仲間5人のうち3人がすでに木こりを辞めていて、めちゃくちゃ仕事ができる人たちだったので、林業界にとってものすごく損失だと悔しさを覚えました。林業の利益率を上げることでこういった価値ある人材の損失も防いでいきたいと思っています。

 

——林業の利益率の改善によって森林課題だけにとどまらず、人材の定着にも寄与できるんですね。広範囲でインパクトを生み出せそうな取り組みだと思いますが、何がこの事業の要になるのでしょうか?

この事業を一緒に進めていくパートナーをいかに増やすかというところです。森林の所有者、地域の森林を集めて契約し整備していく地域のパートナー企業、そして実際に整備を行う木こりのパートナー。この三層のパートナーをいかに集めていくかが鍵になります。同時に、整備によって出てくる木材の搬出先の確保も欠かせません。

つまり、ForestFolks1社で完結するのではなく、パートナーをどんどん増やしながら、いろいろな地域で森林整備に取り組んでいく必要があるということです。

現在は、山を所有・管理していきたいパートナーや、所有者の信頼を得られる地域企業とのプロジェクトを、各地で同時並行的に進めている段階です。その他、アカデミアとの共同研究で、まだ数値化できていない環境価値の可視化にも取り組んでいます。また、パートナー企業と事業開発をしていく上で必要なデータ連携を担うシステム「Forester Earth」の開発も進行中です。


事業の心臓部、PMのやりがいとは

——同時並行的に案件が進んでいて各パートナーとの連携が重要な中、今もっとも急務なのが「PM(プロジェクトマネージャー)」の募集だと伺いました。業務内容とミッションを教えてください。

PMの業務は、案件ごとに契約内容やタイムラインといったフレームワークをつくるところからスタートします。まずは私やプロジェクト統括と一緒に最初の型をつくり、そこから案件進行を任せていくイメージです。先方とのやり取りや資料作成、パートナーへの仕事の割り振り、案件の進行管理まで幅広く担当してもらいます。

慣れてきたら、入社から半年後には 顧客ごとに案件そのものを一から組み立ててもらうフェーズに移ります。ForestFolksができることは多岐にわたるので、それを顧客のニーズとパズルのように組み合わせて企画をつくっていく仕事です。PM1人あたり3〜5件くらいの案件を持ってもらい、森林所有者に森林管理方法について提案したり、企業と森林を活用した協業について話し合ったり、投資家やCVC(企業の投資ファンド)と森林ファンドの構想を練ったりなど、あらゆるステークホルダーとコミュニケーション、連携が必要なポジションになります。

いわば、ForestFolksの心臓部です。

評価軸は大きく2つあり、1つはForestFolksのビジョンをちゃんと理解した上で、同じ方向を向いてプロジェクトを進行・管理できているかというPMとしてのスタンス。もう1つは、プロジェクトを回す効率度合いや顧客満足度、そして実際に管理している森林の環境価値がどれだけ増えているか、というプロジェクト自体の成果です。単に案件を回すだけでなく、その先で森林がちゃんと良くなっているか、というところまで見ています。

 

——PMのやりがいはどんなところにありますか?

言われたことをやるだけでは物足りなさを感じる人にとっては、自分で仕事を1からつくっていけることが、まさにやりがいだと思います。クライアントに何を提供するかを自分で考え、その結果として放置林がどんどん整い、綺麗に保たれていく。価値がないと放置されていた森林が「宝の山」に変わっていく過程に関われることも、同じくらい大きな魅力です。

自分の家の近くの山を整備して、「これは父ちゃんが植えた木で、お前の子どもや孫の代に収穫になるんだぞ」なんて語り継がれるようになったら面白いですよね。

複数のステークホルダーをまとめる面白さについては、地域一体で森林管理できること、そして地域の企業や住民を巻き込んでいくことで、その地域自体がForestFolksの仲間になっていく感覚があります。森林整備を通じて地域が盛り上がっていく、それもまた大きなやりがいです。

 

——ダイナミックでとても面白そうなポジションですが、逆に大変なところは?

シンプルに、めちゃくちゃ忙しいです。1人で複数の案件を抱えることになるので、そこは覚悟が必要かもしれません。「これをやる」ではなく「全部やる」のフェーズなので。

 

——「これをやる」ではなく「全部やる」。まさにスタートアップとしての覚悟ですね。働く地域は案件に合わせて多岐にわたるのでしょうか?

案件ができる地域は新潟以外にも白河(福島)や南三陸(宮城)など多岐にわたりますが、まずは新潟の本社で週に何日かでも私と一緒に動きながら感覚をつかんでもらうのが一番入りやすいと思っています。会社のやり方や、案件の細かい認識のすり合わせ方などを身につけてから、離れた地域を担当してもらう予定です。

PMはデスクワークだけでも十分成立する仕事なのですが、案件を一からつくれるようになるには現地の森林整備の進め方を理解しておくことも大事なので、ゆくゆくは山に勉強しに行ってもらう機会もあります。

 

組織はとにかく「自然大好き集団」

——今の組織構成やどんなメンバーの方がいるのか教えてください。

正社員は3名です。1人はプロジェクト統括で、私と同じく何でもやるポジション。前職の旅行代理店で営業や事業開発をやっていて、もともとは宮城にいたのですが転勤で新潟に来たんです。彼の当時の同期に私の知り合いがいて、「新潟にいい人いるよ」と紹介してもらったのがきっかけです。元々自然やアウトドアが好きで、ForestFolksのビジョンや事業にとても興味を持ってくれて仲間になりました。

もう1人は、学生時代に林業や環境系を学んできて木こり志望で新卒入社した人がいます。林業のゼネラリストを目指してもらっているので、森林調査や木こりとしてチェーンソーも握ってもらいつつ、事業開発系のサポートもしてもらっています。

そして今年7月からは、消防士出身でロープワークが得意な方が新しく加わって、現場の管理や安全面の管理をしてもらっています。この方も山がすごい好きで、地形図を見るのが好きなくらいのレベル。「うちに来たら森林調査の仕事で地形図見放題ですよ」というのが誘い文句でした(笑)。

正社員はこの3名で、全員新潟にいます。あとはCFOを始め、ガバメントリレーションや行政関連の戦略設計、国家資格を持つフォレスター(森林官)、フォレスターアースの開発SE、会計やバックオフィスサポートなどで業務委託が9名ほどいます。

 

——組織の雰囲気やカルチャーはどんな感じですか?

「みんなで頑張ろうぜ!」という雰囲気ですね。忙しいことは間違いないんですが、みんなでワイワイやっている感じです。今はまだ私と一緒に仕事をしながら覚えてもらっている段階なので、基本的にみんな同じ場所で働いています。

あとはもう、自然が大好きな集団という感じですね。事務所にいると「早く山に行きたい」とぼやいているくらい、山に入ること自体が楽しみでもあります。調査や研修という名目で、プロジェクト統括にチェーンソーを持たせて一緒に山で働くなんてこともよくあります。忙しいながらも、山に入れば癒されるんです。働きながら癒しをもらえるのである意味贅沢な環境かもしれません。

山を整備したらあとは自然の中で遊びながら仕事を回す。ゆくゆくはそういう企業風土を作っていけたら理想だなと思っています。

ForestFolksが求める人物像

——どんな人と一緒に働きたいですか?

ForestFolksのビジョンに強く共感してくれていること。これは大前提かなと思います。あとは、ForestFolksの取り組みをどんどん広げていきたいフェーズなので、自主的に動ける人、そして素直にいろんなことを吸収できる人に来てほしいなと思います。

PM経験がある、もしくは近いスキルを持っている方だとありがたいですが、林業経験は一切問いません。林業の課題感に強く共感している方はもちろん、シンプルに「山がめちゃくちゃ好き」という理由でも大歓迎です。

 

——最後に、候補者にメッセージをお願いします。

大変な面もありますが、自分の仕事が長期的に森林を守ること、林業界を変えることにつながっていく、とてもやりがいのある仕事です。一緒に頑張りましょう!

株式会社ForestFolks:https://www.forestfolks.jp/

ForestFolksは現在積極採用中です。詳細は以下のページよりご確認ください。
https://www.forestfolks.jp/recruit

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