変わり続けるまち・宇治で最高のチャレンジを。自分の才能を開花させる3か月。宇治市未来キャンパス最終レポート

2023年9月10日(日)に産業支援拠点の宇治NEXTと本メディアを運営する株式会社talikiが主催する「令和5年度宇治市未来キャンパス最終発表会」が開催されました。

 

舞台は、世界文化遺産である平等院や宇治上神社等の歴史ある建物が佇み、宇治茶等の特産品で有名な京都府宇治市。
若者の挑戦に対して、地域の力を活かしながら新しい風を吹かせつつあるこのまちに、チャレンジをしたい意欲を持った高校生・大学生23名が集結。
3ヵ月間に渡って「地域活性化」「事業立ち上げ」をテーマに、活躍する起業家からのレクチャーや、地域の事業者の力を借りながら、宇治を舞台とする課題解決型プロジェクトに取り組みました。
魅力溢れる地域の人・資源とともに、自分たちのやってみたいことをカタチにする挑戦。
自ら地域の大人とやりとりを行い、普段知らないことに挑戦したからこそ気付ける発見がありました。

【宇治市未来キャンパスとは?】

宇治市を舞台に、多様な働き方を知り、地域課題を解決しながら、「将来こんなこと(事業)をやってみたい」を具現化する、起業・体験スクールです。

令和5年度については、地域の課題解決に関わってみたい、事業作りを学んでみたい高校生・大学生を対象に、地域の課題解決に取り組む3か月のプログラムを設定しました。23名の高校生・大学生が、地域の方へのヒアリングを通して宇治市の強みや課題を学び、事業経験豊富なメンターのサポートを受けながら、宇治市の課題を解決するアイデアの企画・実行に取り組みました。

宇治市HP:https://www.city.uji.kyoto.jp/site/ujinext/63448.html
㈱taliki 宇治市未来キャンパスHP:https://ujimirai-taliki.info/

プログラムのSTEP

宇治市未来キャンパスって何をするの?

地域活性化・課題解決に熱意のある高校生・大学生たちが集まり、事業創出全般に関わる仮説の立て方やユーザーヒアリングの手法、プロトタイプの作り方を、様々な分野で活躍しているゲストからの講義やグループワークで学びました。

ゲスト講義/講師
・「宇治市について知る」宇治市役所 北川 誠晃 氏
・「地域の課題を解決するアイデアの生み出し方」 (株)ツナグム 田村 篤史 氏
・「企画/プロトタイプの作り方」 (株)COLEYO 川村 哲也 氏
・「企画作りやプロトタイプ作成で失敗や成功の事例」 有限責任事業組合まちとしごと総合研究所 東 信史 氏

 

地域の方々に学ぶとともに、地域の魅力を受講生自ら発見してもらうために、地域事業者へのヒアリング・宇治市内の商店街等へのフィールドワークを実施。宇治市内の課題を整理し、取り組む課題をブレストしながら精査して、チームで取り組む課題を決めていきます。

チームの活動では、地域事業者へのヒアリング、課題ブレスト・アイデアブレスト等、多くのグループワークや会議を重ねてファシリテーションを行う中で、受講生が課題に向き合い、やりたい事を具体的に形にします。

 

また運営側との1on1でのメンタリングやグループでの会議を日々行いコミュニケーションをとりながら、自分なりの検証項目を設定し、「やってみたい!」をカタチにして、課題解決に繋がるアイデアを一緒に考え、企画を創造していきます。

必要に応じて、地域の方にヒアリングを重ね、課題を深掘りし、「誰の(対象)」「何を(解決したい課題)」「どうやって(手法)」解決するのか、運営と参加者が一丸となって解決策としての企画・アイデアを精査しました。

 

企画を試してカタチにする!

 講義やグループワークを経て整理した課題意識を、自分たちでゼロから企画したアイデア・商品づくりとして、形にしていきます。今年度の企画の一例をご紹介します。

 

・小倉の魅力を世界へ!!~高校生街歩きワークショップ~(立命館宇治高校)
運営協力:(株)ハヤシ様、(株)丸久小山園様、カフェマリエ様

 

・御蔵山商店街活性化プロジェクト「朝縁市はじめました」(立命館宇治高校)
運営協力:登りこども園様・銭幸餅様・カフェクラリネ様・ピッツェリア ダ エンドー様・竹葉園様

 

・お茶の骨を使ったアイデア商品開発(立命館宇治高校・龍谷大学)
運営協力:(株)堀井七茗園様、インセンスキッチン様

 

・小倉地域でコミュニティ作りのパブリックビューイング(青楓館高等学校・立命館大学・京都女子大学・京都産業大学)
運営協力:さくらんぼうの木様、フラワーショップKAZ様

 

『宇治の魅力再発見ツアー』(京都教育大学附属高校・龍谷大学・立命館大学)
運営協力:
京都文教大学・短期大学 江崎洋子 様、お茶と宇治のまち歴史公園「茶づな」様

各グループにおいて、商店街や地域の事業者・住民の方にご協力をいただき、多くの方々に認知・参加していただくことができました。

 

 

最終発表会、地域の方にフィードバックをもらう

【各テーマ並びに所属校(発表順)】

​(1)グループ2:『御蔵山商店街活性化プロジェクト「朝縁市はじめました」』(立命館宇治高校)
(2)グループ1:『小倉の魅力を世界へ!!〜高校生街歩きワークショップ〜』(立命館宇治高校)
(3)グループ3:『お茶の骨を使ったアイデア商品開発』(立命館宇治高校・龍谷大学)
(4)グループ4:『空き家で地域交流手作り市』(京都工芸繊維大学・龍谷大学)
(5)グループ5:『宇治の魅力再発見ツアー』(京都教育大学附属高校・龍谷大学・立命館大学)
(6)グループ6:『小倉地域でコミュニティ作りのパブリックビューイング』(青楓館高等学校・立命館大学・京都女子大学・京都産業大学)

最終発表会は、ゲストに宇治市長・松村 淳子様、宇治商工会議所会頭・山仲 修矢様、審査員に以下の方々を迎え、アイデアのブラッシュアップや今後の活動に向けたフィードバックをいただきました。

・京都文教大学 学長 森 正美 氏
・寺川徹建築研究所 代表 寺川 徹 氏
・株式会社ヒューマンフォーラム 代表取締役 岩崎 仁志 氏
・株式会社taliki 代表取締役CEO 中村 多伽 

 

・企画を考えることや周りのことを考えながら自分たちでテーマを考えることは楽しい。次の「楽しい」に繋げるにはやってみること。失敗するんだろうなというものにチャレンジしてみると成功したりして、イノベーションになる。失敗しながら活動を続ける中で新しい発見やヒントになり、実になっていくので、楽しみながらやってほしい。

発表企画内容や実施結果を聞いて、驚きもあり嬉しいと感じた。自分たちで課題設定・仮説設定をしていく中で結果が異なることがあると思うが、皆さん柔軟に仮説を立てられていた印象だった。考えるだけでなく自分でやってみることを学んだと思うので、今後宇治のまちがよくなるために行動を起こすようなことを、簡単な企画からでも一緒にやっていきたいと思った。

・共通してみんな問いが面白かった。今は問いを渡されることが多いと思うけれど、「問いを持つ」ことは人生で山ほど出てくる。そもそも問いから設定する場面が多い。みんなの問いを持つ力に感動したし、今後アップデートしていってほしい。また、自分なりに答えを出せたことがとてもいい。大人は近道かもしれないことを提示しているだけで、答えは持っていない。それに対して、新しく皆さんが答えを見つけて作り出せたことを誇って欲しい。

・やってみようという勇気と無謀さが素晴らしい。やってみようと飛び込んだその時点でみんなは他の人と差がついている。3ヶ月で企画を実行することは絶対楽じゃないがチームでやったり、サポートする大人がいる中でなんとか頑張れたのだろうなと思う。みんなで協力してやることは楽しいし自信と信頼を学んだことで世の中の課題に対して前を向いて取り組めると思う。宇治の皆さんが、「頑張ってるから応援したい」と言ってくれることも嬉しいと思うし、皆さんの活動は地域の希望だと思っているのでみんなに感謝したい。これからもよろしくお願いします。

・いい発表を聞かせてもらって感心していた。人が集まることが商売に一番大切なことだと思っている。3ヶ月という短い期間でここまでやったことが素晴らしいと思う。

・3ヶ月という短い時間でここまでの学び・発表に感激した。「皆さんが宇治市を見て何を課題として捉えるか?」という視点が私の学びになった。地域をどれだけ活性化させようか、コミュニティを作っていくという話を4チームほどが掲げていた。同じ地域の活性化でも小倉にフォーカスしたチームが多く、なぜ今年は多かったのかと考えると、1つ目は任天堂ミュージアムができること、もう1つは小倉駅周辺が動き始めたことがある。皆さんが取り上げた課題は宇治市が取り組まないといけない課題だと感じたし、この事業から課題解決の実現方法を考えていくことが必要だと思った。さらに、この3ヶ月で終えるのではなくて、今回もらった課題を同じチームで集まって次に繋げていただきたい。

 

宇治市未来キャンパスを終えて

3ヶ月という短い期間で、「課題を解決するアイデアを形にする難しさ」にぶつかり、楽しいだけでなく学びを多く吸収したことで、運営としても受講生の大きな成長が感じられました。
この事業の方針である伴走支援によって、丁寧な事業づくりやアイデアを形にする手法を学び、地域と連携しながら、地域の現場で若者が中心となって盛り上げることができたからではないでしょうか。
プログラム期間でできた貴重な繋がりを大切に、今後も宇治NEXTをはじめとする宇治市の活性化に関わる人々や地域事業者・住民の皆様が、「一丸となって、高校生・大学生の成長を応援する」機運が一層高まるようサポートしていきます。

 

スピンオフイベント開催!

今年度は令和5年11月から令和6年1月まで、月1回(計3回) 地域活性化コミュニティの形成のためのイベントを開催することとなりました。

毎回「まちづくり」をテーマに、ゲスト講演・ディスカッションを実施するとともに、新たな繋がりの機会となる参加者間の交流を行い、宇治市を舞台に地域活性化に取り組むための仲間づくり、今後に活かすことのできる経験の場となることを想定しています。また、各個人の事業実施や事業立ち上げの伴走支援も視野に入れていますので、お気軽にご相談ください。

第1回~第3回までありますが、全てではなく、いずれかの参加だけでも大歓迎です。
令和3年度~令和5年度の宇治市未来キャンパス受講生や、新たに地域の課題解決に関心ある方など、どなたのご参加も大歓迎です!

▼宇治市未来キャンパス・スピンオフイベント「まちの未来をつくる仕事シリーズ」
第1回:まちの未来の描き方~共創型まちづくりの実践から~
日時:2023年11月2(木) 18:30~21:00
場所:宇治市産業会館1階多目的ホール
ゲスト:田中 友悟氏 (Hasen inc 代表取締役) 

お申込はこちら ⇒https://ujicam1.peatix.com/

「まちづくりを仕事にしてみたい」「未来のまちを想像する秘訣」そんな興味・関心をお持ちの方必見の内容です。

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