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笑いの異次元空間!性別の壁を越えたエンタメショーへ潜入

藤沢 ひかり 2017年12月6日
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藤沢ひかり

京都大学総合人間学部。社会問題に対しては比較的無関心。talikiのサービスが人々にとって雲の上の存在にならないように目を光らせている。

これは本当にあった怖い話。

先日、福岡県天神の親富孝通りにある「あんみつ姫」に行ってきた。

ここは、豪華な衣装や派手な演出でダンスやコントが楽しめるショー劇場。

スタッフの方に案内されて薄暗い空間に入ると、中からそれはそれは野太い「いらっしゃいませ~!!!」の声。中には40~50人程度の観客がぎゅうぎゅうに座っており、それぞれのテーブルでは男性や、女性、性別が不明なキャスト達が、マシンガン毒舌トークで観客を和ませ(?)ている。

幕が上がると、目の前に現れた煌びやかな衣装のキャスト達に観客一同「わぁ」と歓声が漏れる。彼らの迫力のあるダンス、派手な演出、ころころと変わる眩しい笑顔にうっとりしていると、あっという間に一曲目が終了。

次に出てきたのはタンクトップ姿の男性。

「コントローール!!」と絶叫しながら、リフティングや玉乗りをしている。あまりの意味不明さと勢いに負けて、客席からは笑いがこぼれる。

そして恰幅のいい女性(※1)達による爆笑コントや、キャスト全員による迫力満点のダンス、艶めかしい日舞がどんどん展開していく。

この時点で、観客一同は従来とはかけ離れたエンターテイメントに戸惑いつつも、すっかり引き込まれている。

 

しかし私たちは完全に油断していた、、、。

60分のショーも終盤に差し掛かかり、ドレス姿のキャストによる、アナと雪の女王の「Let it go」の独唱が始まった。

みなさまお気づきでしょうか。そう、頭になにかが乗っている。

これはツッコミ待ちなのか、それとも我々には計り知れない秘密が隠されているのか、、、。

そして歌がサビに差し掛かかると、彼女は突然頭のオブジェを取り除いた!

その下にあるものを確かめようと目を凝らすと、いきなり私の視界が白く覆われた。つめたい!氷を投げつけられたのだ。彼女はサビを熱唱しながら頭上のかき氷機の氷を力いっぱい投げつけている。

状況が掴めないうちに、天井から全身タイツに身を包んだ人が二人吊られて降りてきた。彼らも氷を投げつけてくる。

ちょっと待て!痛い痛い!全力で投げつけられる氷は痛い!そして冷たい!響き渡る観客の悲鳴とキャストの笑い声。なんという地獄絵図だろうか。

「少しも寒くないわ♪」こっちは冷たくて濡れて、寒いわ。

 

こうして笑いあり、感動あり、恐怖ありの異次元エンタメショーが幕を閉じた。キャスト達の圧倒的なエネルギーとエンターテイナーのプロ意識によって、笑いっぱなし、驚かされっぱなしの60分間であった。

 

「あんみつ姫」は、もともとはゲイ達によるショーパブであった(※2)。しかし20年ほど前に今の座長が「面白いことをするのに男も女も関係ない」と思い至り、性別に縛りのない今の形になったのだという。

ドレスを着て踊っている自称「オカマ」のキャストの中には、9年前に親の反対を押し切って入団した人や、家業を継がなければいけない次男坊も居た。

「でもね、絶対に夢は諦めたらダメやけん!」と語るキャストは、強くて格好良くて、とても美しかった。

 

ショーの帰り道、私は考えた。

最近「LGBTQ」という言葉をよく耳にする。

・Lesbian (レズビアン=女性同性愛者)

・Gay (ゲイ=男性同性愛者)

・Bisexual (バイセクシャル = 両性愛者)

・Transgender (トランスジェンダー = 身体上の性別に違和感を持った人)

・Questioning(Queer)(自身の性自認や性的志向が定まってない人・「LGBT」のカテゴリに当てはまらないセクシュアリティを持つ人)

といった、性的マイノリティを表す言葉だ。

このような性的マイノリティが実は多く存在していることや、理解者が少なくて苦しんでいるという問題があることは、薄々知っていた。

しかし自分から興味を持ったり、知ろうとしたりすることはなかった。

なんというか、しんみりとしてしまう。

LGBTQが「社会問題」という枠組みで語られるだけで、「問題を目の前にして何もできない自分、何もしようとしない自分」が浮き彫りになってしまう。

あんみつ姫にもLGBTQに当てはまるキャストがいたが、彼らに対してはそのような気持ちにはならなかった。この底抜けに明るくて美しく輝く彼らは、どんな状況を乗り越えてきたのか。彼らについて知りたい!なんでもいいから応援したい!という前向きな気持ちになれた。そして20年前の座長と同じように「男も女もストレートもLGBTQも関係ない!」と心から思えた。

「社会問題」となると興味が沸かず、敬遠してしまう私のような人は、多いのではないかと思う。

私たちtalikiはそんな人たちも、楽しく巻き込んでいきたい。前向きな感情や行動力をたくさん集めて、世界の人びとが少しでも幸せになれるようにしたい、という思いで活動している。

 

これからも社会問題を身近に、楽しく、カジュアルに感じられるようなサービスを創っていきます!氷を投げつけるような破天荒なやり方をすることがあっても、楽しく巻き込まれちゃってください!

 

※1 ドレスに身を包んだキャストは「女性」「彼女」と表現しています。

※2 西日本新聞web版より

WRITER

藤沢 ひかり

藤沢 ひかり

京都大学総合人間学部

社会問題に対しては比較的無関心。talikiのサービスが人々にとって雲の上の存在にならないように目を光らせている。

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