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【taliki編集長が語る】ヨソ者だからこそ出来ること

taliki編集部 2017年7月27日
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はじめまして。大阪大学文学部3年の川真田夕起です。

Facebookでtalikiの投稿を見て興味を持ち、メンバーになった私ですが、ここで初めてコラムを書いてみることにしました。

talikiという学生団体で活動を始めたと言うと、たいていすごいね!とか大変そうだね!とか言われます。

が、もともと私は超人見知りで引きこもり、このような団体に自分から飛び込んでいくタイプではありませんでした。

talikiのメディアでは社会課題を取り上げていますが、もともと「私にはどうせ大したことできない」「社会課題の解決なんてもっとすごい人のやることでしょ」と思ってしまうタイプだったのです。

そんな私がなぜ、Facebookで見ただけの、誰一人として知り合いのいない、なんならちょっと怪しい香りもする(なんとかしてこの怪しい香りをかき消したい)talikiという団体に興味を持ったのか?

今日はその理由をごく簡単にですがお話ししたいと思います。

第二の故郷、気仙沼にて

私には勝手に第二の故郷だと思っている場所があります。

それは宮城県気仙沼市です。

最初にそこを訪れたのは大学一年の春休み、2016年でした。

受験から解放されてせっかく自由になったのだからちょっとした旅行に行きたいという話を友人としているうちに、どうせなら行ったことのないところがいいよね、そういえば東北地方には行ったことないな、という流れになり、3.11で被災した地域って今はどうなっているんだろう?と思い当たりました。

地震が起きたのは2011年。もう5年経っているから、特にすることなんてないのかもしれないけれど、せっかく被災地に行くならボランティアもできたらいいよねー、といろいろ探していたところで、「ゲストハウス架け橋」なるものを発見しました。

春休み中ゲストハウスに宿泊し、近くの工場でわかめの塩蔵(とれたてのわかめを塩の入ったお湯に浸して水分を切り、長期保存できるようにすること)をお手伝いするというプランに参加したのですが、架け橋のスタッフさんが連れて行ってくれた現地の飲食店で完全に気仙沼の食べ物の虜になりました。

もうかの星というサメの心臓。めちゃめちゃ美味しい。

(出典:http://rias-kanko.com/)

また行きたいな、と思っているうちに一年が経ち、次に気仙沼に行くことができたのは大学2年の春休み、今年の3月でした。

前回滞在したときよりも現地の方にお話をうかがう機会が多く、二度目の訪問ということもあってあまりアウェー感なく気仙沼になじんだのですが、その分、より被災地に存在する問題が目の前に立ち上がってくるのを感じました。

初日の夜に震災の語り部さんからお話をうかがったのですが、一番心に残っているのが防潮堤のお話です。

当事者ではないからこそ、出来ること

津波で被害を受けた沿岸部では、今後の被害予測をもとに防潮堤を築いています。

しかし、このときお話をうかがった語り部さんは、防潮堤に批判的でした。

「行政の人は机のうえの計算だけで決めちゃって。地震が来たら自分で海を見て逃げればいい。どのくらい潮が引いてるか見て、それで自分で逃げる。海見えなくしてどうするのって話よ。震災のときは津波から逃げようとした人が狭い避難道で渋滞していっぱい亡くなったんだから、そんなことよりも避難道つくってほしい。」

このお話を聞いたとき、はじめはとても納得しました。

その通りだ、ずっと海と共に生活してきた人たちから海を奪ってどうするんだ?行政は何をしているんだ?と。

でも、気仙沼から戻って、感じたことをFacebookに投稿しようとしたとき、私は防潮堤について行政サイドからお話をうかがったことがない、と気づきました。

たしかに、その地で暮らしている方の意見はとても貴重なものだし参考にすべきだけれども、

行政がどういう意図で防潮堤の建設を決めたのか、この語り部さんのような住民側からの意見についてはどう考えているのか、

そういうことを聞いてみないと、よそからやって来た私には判断することはできないのでは?という気がしてきました。

さらにこのほかにも、みんなが復興のために動いているはずなのに、ずれが生じているところがいくつもあります。

震災遺構にしろ、仮設住宅にしろ、誰もが納得できる解決方法を提示するのは難しい。

photo by 前川知紀

じゃあどうしたらいいんだろう?

せっかく気仙沼に住む知人も増えて、現地の人からお話も聞けたのに、「よそから来た部外者だから何もできない」とは思いたくなかった。

むしろ、私のような立場でないとできないこともあるのでは?と思ったのです。

そんなときに、talikiの投稿を発見しました。

投稿からtalikiのHPにとんで、そこで見たのが次の言葉でした。

「社会課題の解決ををもっと身近に、楽しく、カジュアルに」

これを見たとき、私のしたいことはこれだ!と思いました。

被災地の抱えている問題について考えたとき、私一人では解決できないかもしれない。

でも、問題提起をしたり、一緒に考えてくれそうな人を集めたり、解決のためのプロセスの一つを手伝うことはできる。

そしてこれは、気仙沼だけの、震災からの復興に限ったことではなく、あらゆる社会課題に通じることだと思います。

まず何が課題なのかを知ること。意見を出し合うこと。解決のために協力をすること。

ひとりでは何もできなくても、たくさんの人の力が集まればできることは増えます。たくさんの意見を聞けば聞くほど、より現状に沿った細やかな提案ができるようになります。

もちろん、その過程でもめることもあるでしょう。

でも、「何もできない」と立ち止まるよりも、「もっとこうしたらいいんじゃない?」と話し合うほうがずっといいし、仮にアイデアを出せなくても、アイデアを持つ人同士をつなげることはできる。

talikiの活動を通して、たくさんの人に「できる」感覚を味わってほしい。

「自分にはどうせ大したことできない」「社会課題の解決なんてもっとすごい人のやることでしょ」と思っている人にこそ、talikiを知ってほしい。

単なる友人との旅行のつもりだった気仙沼への訪問がこんなところまで繋がったように、talikiがあなたの最初の一歩になりますように。

 

話し手:川真田夕起(taliki)

大阪大学文学部日本学専修3年。ロングスリーパーでその名の通り朝に弱い。意識高い系は苦手。基本的には引きこもり体質にもかかわらず、ときたま大胆すぎる行動に出てしまい、おかげでtalikiのメディア編集長に就任するはめになる。武器はフットワークの軽さだが、おかげで財布も常に軽い。

WRITER

taliki編集部

taliki編集部

社会課題を身近に、楽しく、カジュアルに伝えていくことをモットーにしつつ、真剣に、追い込まれながら記事をアップしています。記事に関する感想、疑問、その他コメントは下のお問い合わせからお送りいただけます。

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