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京大生、林業始めるってよ

加藤 翼 2017年5月21日
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初めまして。京都大学総合人間学部5回生の加藤翼といいます。

まずは、この記事を開いてくださり、ありがとうございます。

軽く僕の自己紹介から。

長野県出身。カンボジア小学校建設プロジェクトPumpitで3年間活動しました。学校を建てるときは、1ヶ月カンボジアの農村に通い、子供達とぶっ倒れるまで遊びました。それから1年間休学、東北のNPOでインターン生として働きました。東北の農家さん漁師さんの取材をし、一次産業の世界を消費者に伝える活動をしました。

僕はこの記事で、僕が23年間生きてきた中で感じたことを余すことなく書いています。テーマは「しあわせ」です。

生きにくい時代になったと思っています。

ひと昔前には、家を継ぐこと、東京に行ってバリバリ働くこと。選択肢が今より少なかったことでしょう。誰かが通った道を、通れば安全でした。少なくとも安心して過ごせました。

僕たちが生きる時代は、正解がありません。

多くの「自由」が保障されるようになりました。けれど、自由には必ず「責任」が伴います。自分のした行動の結果を、誰も尻拭いをしてくれません。道なき道を、切り拓かなければいけません。

でも、だからこそ、もっと自分らしく生きられるようになったと思います。もっと自分のしあわせだと感じることを、追い求めていいのだと思います。

簡単には生きにくい時代になりました。

でも、自分らしく生きやすい時代にもなりました。

これから、僕の思う「しあわせ」。それを追うこれまでとこれからが、僕らしく生きるということ。そんな話をしようと思います。

僕のしあわせは、お金じゃない

…僕の言いたいことは、タイトルの通りです。笑。

僕をしあわせにしてくれるのは、お金じゃありません。じゃあ、何か。いま思う答えは、一つ。

「人」です。

もっと言うと、友達です。家族です。信頼できる仲間です。

なぜこれを思ったのか。それはカンボジアでの経験が大きく影響しています。

初めてカンボジアに行く前、「カンボジアの子どもたち」というと、僕は「かわいそう」とか「貧しい」とか、そういうイメージを抱いていました。そこには、明るい希望とは真逆のものを想像していたと思います。

けれど、実際は全然違いました。

確かに、日本から見たら、道路は整ってないし、家はボロボロだし、衛生状態も悪い。けれど、「かわいそう」という感覚は消えました。何より、元気なんです。こっちは学校の建設作業で、炎天下きっつい肉体労働をしているのに、いたずらしてきたり、遊んでと手を引っ張ってきたり、勝手に背中に乗ってきたり。仕方ないから追いかけ回すと、一目散に駆け回って、疲れたから休んでると、また遊ぼうと言ってきます。

物質的には豊かじゃないかもしれないけれど、あの子どもたちは楽しそうでした。将来の夢を聞いたら、みんな手を上げて、教えてくれました。

一方で、大学に戻ると、恵まれた環境にも関わらず、むしろ恵まれた環境に育ったからこそ、ある程度満たされて、やりたいことのない人がいました。周りにあるものが当たり前すぎて、その有り難みや感謝が薄れている気がしました。

というより、僕自身がそうでした。勉強と部活を頑張ってきて、大した困難もなく、大学生活を送っている。やりたいことと言われても、何も思いつきませんでした。

日本とカンボジアを見て、「これはどっちがしあわせなんだろう」と思いました。教育支援に行ったつもりが、逆に僕が元気をもらいました。自分はこのままでいいのかと、悩むようになりました。

ただ、この問いについては、結論は出ていません。カンボジアの人たちはそれぞれ生きていて、日本でもそれぞれの人がそれぞれに生きている。だから、どっちがしあわせなどと、一人の人間が評価していいものではないのでは、と思いました。

そこでまた思ったことが一つ。

「どちらがしあわせか」に関わらず、カンボジア始め多くのアジアの国々は、日本のような先進国を目指してこれから経済成長していくんだろうなと。もしそうなら、いまの日本の状態にカンボジアもなる可能性があるわけで、日本がしあわせでなければ、そんな国々はみんなしあわせでなくなる。

日本はしあわせかと聞かれたら、すぐにイエスとは、少なくとも自分は言えない。だったら、高度経済成長期を終えた日本が、これからの「しあわせ」な生き方を提示していかないとダメじゃないかと思いました。

カンボジアと日本、どちらがしあわせかが判断つかないけれども、僕はこのとき「お金がしあわせの基準にはならない」と思いました。じゃあ、僕はどうしたらしあわせになれるのか。問題はそこです。

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WRITER

加藤 翼

加藤 翼

京都大学総合人間学部

カンボジア小学校建設プロジェクトで3年間活動。その後1年休学し、東北のNPOでインターンとして、農業漁業の世界を消費者に伝える仕事に携わる。自分を生かしてくれる他者と周りの環境に気づき、それらを大切にしながら生きていける方法を模索中。

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