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【続き】「いくら机上で熱く議論をしたところで事態は変わらない。」

taliki編集部 2017年5月13日
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【前編】「いくら机上で熱く議論をしたところで事態は変わらない。」

《前回のまとめ》

  1. ゴミの山やフードロスを目の当たりにした自身の経験から、環境問題に興味を持った京都大学のはりまそやこさん。
  2. 行政などの取り組みが、人々の意識と結びついていないことを実感。
  3. その上で思い至った、人々の意識と行動を変える方法とは?

―――――――――

 

当事者意識を持つためのきっかけづくりと、行動をけん引するための仕組みづくりのために、”食”、”教育”、”おみやげ”という視点で環境問題への解決策を提案。

方法として、

当事者意識を持つためのきっかけづくり

(=①一人でも多くの人に「自己」「家族・友人」「目の前の利益」etc.と同じレベルで「社会や地球環境」という考慮基準を持ってもらうこと)

行動を牽引するための仕組みづくり

(=②同時に、そういった基準・意識を持った人が、より簡単に行動に映せるための物理的な仕組み)

の二つに大きく分けることができると思っていて、重要かつ不可欠なのが以下の3つだと思います。

◎問題の深刻さを伝えること

◎その問題と「あなた」がいかにつながっているかを訴えること

(あなたの行動が、世の中に対していかに大きな影響を生み、問題を良い方にも悪い方にも変えうるのだと伝えること)

◎具体的方法論の提示

これらを踏まえたうえで、現段階でやってみたいことは3つあります。

<きっかけづくり>

1.社会的思考の入り口としての「食」

2.公教育の枠組みの中での環境教育

<仕組みづくり>

3.エシカルなおみやげ運動

 

1.食を社会的思考の入り口にする

(ベジタリアンやオーガニックフードについて広める・お店の応援)

食べることは、人間ならだれでも関わる行動です。

嗜好やら国籍やら関係なく、生きるために必要だから。

その「食べる」という行為の一瞬を、環境について考えるきっかけにできないか?ということを考えています。

この文脈で、私はベジタリアンビーガンという選択に注目しています。

私はスウェーデンへ留学した時、その選択肢がいかに普及しているかを知り、たいへん驚き感心しました。ほとんどの外食レストランがVegetarian optionやVegan optionをメニューに用意していたし、「私2年前にベジタリアンになったの」「牛乳の代わりにいつもアーモンド・ミルクやソイ・ミルクを買うよ」なんて会話はしょっちゅう。

「ベジタリアンになる」「ビーガンになる」と人々が行動を変えるとき、彼らは自分のことだけでなく地球社会について考えていることが多い。

野菜や豆だけの料理はまだまだ味もまずいし、料理の選択肢も減る。そうした不利益を理解しながらも、ベジタリアン・ビーガンという選択肢を取り続ける姿勢はすごい。それに彼らは、自分たちの選択が社会に影響を与えることをきちんと知っている。

日本でもこれができないだろうか?

イギリスでの、山盛りの食事(再び)

動物福祉にとどまらず「食」には、農薬による生態系へのダメージや健康被害の問題、肉食の非効率性の問題など、さまざまな切り口で課題が潜んでいます。

たとえば、肉食の非効率性でいえば、穀物を人間がそのまま食べるのに比べ、穀物を家畜に食べさせそれを人間が食べることは数~数十倍効率が悪いと言われています。

例を挙げましょう。

ここに10kgのとうもろこしがあるとします。とうもろこしは100gあたり約350キロカロリーなので、それを直接人間が食べれば35000キロカロリー。成人が一日に必要とする摂取カロリーを2000~3000キロカロリーとすると、このとうもろこし10kgで約12~17人を一日養うことができます。

一方で、同じ10kgのとうもろこしを牛に与え牛肉を作るとどうでしょうか。10kgのとうもろこしから生産できる牛肉の量はわずか1kg(あるいはそれ未満:肉食.comより)であり、牛肉100gあたり約300キロカロリーの熱量なので、1kgの牛肉=3000キロカロリーで養える人数はたった1人。同じ重さのとうもろこしでも、食べ方によって養える人数が10分の一以上に減ってしまうのです。

私は、こういった現代の食のあり方に危機感を持ち、サステナブルな食をめざして活動している、ベジタリアンフードやオーガニックフード、フェアトレード商品を推進している食料品店・レストランに光を当て、世の中にイート・グリーン旋風を巻き起こしたいです。

例えば週に一日でもベジタリアンになれるということや、肉や卵を使わなくても美味しい料理が食べられるということを、伝えたい。

最初の一歩のハードルをいかに下げるかが重要だと思っています。

「食」を通して、すべての人が環境について思考し、環境のための選択をする社会に。

next page →”教育”、”おみやげ”という切り口の解決案!

WRITER

taliki編集部

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社会課題を身近に、楽しく、カジュアルに伝えていくことをモットーにしつつ、真剣に、追い込まれながら記事をアップしています。記事に関する感想、疑問、その他コメントは下のお問い合わせからお送りいただけます。

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