jump-button

taliki

車社会で生きるということ―子供の命が奪われないために

taliki編集部 2018年3月27日
  1. TOP
  2. 社会
  3. 車社会で生きるということ―子供の命が奪われないために

あなたはマイカーを持っていますか?

持っていなくても、ほとんどの方が車を運転されますよね!今回はそんな車社会で生きるみなさんが忘れがちな大切なことをお伝えしたくて、記事を書かせてもらっています。

 

まずはこの二つの記事をご覧ください。

http://news.livedoor.com/article/detail/12126352/

http://news.livedoor.com/article/detail/14142081/

一つ目は、ドライバーが発車時に安全確認を怠ったため子供をひいてしまったというもの。二つ目は、日本のドライバーが横断歩道で一時停止を守らないというものです(驚いたのですが、この記事どちらも今年になってから書かれたばかりのものです)。

 

みなさん、自動車教習所で「横断歩道では一時停止」って習いましたよね?左折するときは後方確認をする。守っていますか?発車前の周囲の安全確認は?

みなさん免許を取ったばかりの頃はきちんとこれらを守っていたはずです。

 

なぜ守らなくなってしまうのか?

 

それはおそらく、周りの大人たちはほとんどルールを守らなくても事故を起こさずに運転できているからだと思います。

「ルール守らなくても事故なんて滅多に起きないよ。起きたとしてもまさか自分の身に降りかかりはしないよ。」

こんな風に考えられている方、多い気がします。

 

みなさんは正常性バイアスという言葉を聞いたことはありませんか?テレビ等で東日本大震災の特集を見られている方の中には、ご存知の方もおられると思います(詳しくはコチラ)。

正常性バイアスとは、社会心理学、災害心理学で使用されている心理学用語で、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価してしまう特性のことです。これは自分にとって都合の悪い情報を無視することで自らに降りかかるストレスを軽減するという、人間の防衛本能のような特性だそうです。東日本大震災の時はこれによって避難警報が鳴っても逃げない人が多くおり、それが原因で多くの方が亡くなられたそうです。

おそらく交通ルールを守らない人たちはこの正常性バイアスが働いている可能性があります。確かに毎日気を張りながら運転していたら、大変なストレスになりそうですものね。

 

ここで、以下に2016年の一年間の交通事故発生件数を示します。

交通事故死傷者数 自動車台数 死傷者数/自動車台数
62万2757人 6140万3630台 0.01

 

単純計算ではありますが、表の死傷者数/自動車台数0.01から考えると一年間に100台に1台が人を死傷させていることになります。あなたはこの数字を「多い」ととりますか?「それとも少ない」ととりますか?

「死傷者数62万」という数字、これは死傷者数です。もし自動車が発明されたのが今だとして、社会に導入された結果、死傷者数が62万人出たとしたら、規制されると思いませんか?

規制されないとしたら、自動車による利便性が人の命よりも優先されているということです。

ということは今の社会において、利便性が人の命よりも優先されていると考えられませんか?

冷静に考えるとすごい怖いことじゃないですか?

 

確かに正常性バイアスが原因で交通ルールを守らない人が出てくるのは自然なことかもしれません。しかしこれを読んでいただいている方は少なくとも、「自分が正常性バイアスが原因で交通ルールを破ってしまっている」ということに気づくことはできたはずです。先にあげた記事にも書いてありますが、気づけたなら、これからは自分が加害者にならないために気をつけられるようになると思います。

 

今自動車メーカーさんたちは、死傷者数を減らすために自動ブレーキなどの予防安全技術を開発されています。そのおかげか、死傷者数自体は年々減っています。

ただ、だからといってその道具を使う側の私たちが気をつけなかったら結局事故は起きます。自動運転技術はみなさんが思ってるほど万能なものではありません。なんなら試しに自動車メーカーで働く方(技術職)に聞いてみてください。

 

運転する私たちが、事故が起きないように交通ルール・マナーを守って初めて自動車事故は無くなります。「交通事故なんて滅多に起きない」という考えで人々が運転した結果、62万もの死傷者を出しています。これは我々ドライバーが人の安全よりもルールを守る手間を省くことや利便性を優先した結果です。

人の安全以上に優先されるものなんてこの世に存在しないと思いませんか?

 

そして最後に最もみなさんにお伝えしたいことを書いて終わりにします。

冒頭で引用した一つ目の記事ですが、犠牲になったのは子供でした。

私たちは自動車の便利さに目を囚われ、いつの間にか「利便性を人の命より優先する車社会」で生きることが当たり前になってしまいました。

我々大人はある程度自分で判断ができるのでまだそんな社会でも生きていくことができます。

しかし子供達はどうでしょうか。一番困るのは、そんな車社会に生まれてくる子供たちではないでしょうか。

子供は「大人がルールを破ることがある」なんて自分で気付けるわけありません。しかし子供達は、そんな車社会で生きざるを得ません。

「あぶねぇな都会。マジ分別が着くまで田舎にいよ。」なんて考えられる子供がいるわけありません。もしいたらそれはもはや子供と呼びません。

 

今、自動車メーカーや国が交通事故を無くすために様々な努力をされています。しかしそれだけでは交通事故はゼロにはなりません。そんな中、私たちにできることは交通ルールやマナーを守ることです。何も知らない子供たちが車社会で安心して生きていけるようになるためには、まず私たちが意識を変えていくことが必要なのです。

これは車社会で生きている私たちの義務だと僕は思っています。

 

ここまで読んで気をつけようと思った方!

まずは交通ルールを見返してみてはいかがですか?意外に忘れてしまっていることがあるかもしれません。インターネットで調べれば色々な交通ルールに関するサイトが出てきます。まずはインターネットで「自動車 交通ルール」でもなんでもいいので調べてみてください!

 

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

僕は身内を交通事故で亡くしてから、ずっとどうしたら交通事故はなくなるのかを考えてきました。自動車会社にインターンシップに行ったり、自動車メーカーで働く方や国で働く方に色々話を伺ったりしました。その結果、私たちドライバーの意識にそもそも問題があると感じるようになりました。

警察の方々も私たちの意識を変えようと様々な努力をされています。そんな中、自分にもできることはないかと考え、 talikiでこのような記事を書かせていただくことになりました。

この記事で少しでも交通事故が減ってくれればこれ以上ない幸せです。

 

語り手:中冨陽介

WRITER

taliki編集部

taliki編集部

社会課題を身近に、楽しく、カジュアルに伝えていくことをモットーにしつつ、真剣に、追い込まれながら記事をアップしています。記事に関する感想、疑問、その他コメントは下のお問い合わせからお送りいただけます。

関連記事