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お父さんは本当に「困って」いるのか?

taliki編集部 2018年3月20日
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「誰の何の問題を解決したいの?」

「本当にその人たちは困っているの?」

タリキチプロジェクト参加中に100回は耳にした言葉だ。言われるたびに、(ああまた言わせてしまった…進歩してないやばい…)と思いながら、心の中で唸っていた。

どうしてタリキチに参加したのか?

わたしがタリキチに参加したのはやりたいことを実行に移せず結局毎日のうのうと暮らしている自分から脱却したかったからでもある。

高校生の頃から子どもが育つ環境に関心があって、大学時代も子育て関係のイベントやプログラムに参加したり、自分たちで企画したりしていた。2017年の夏あたりから継続的に課題解決できるような事業・仕組みを自分で作りたいと思い始め、12月にあった200人ほどの学生が集まるイベントでそのアイデアを話した。

すると予想外に評価されたので、絶対にこれをやります!と大口を叩いてしまった。

しかし、具体的にどう進めるかを詰めるのが絶望的に苦手なわたしは、卒業論文を言い訳にどちらの進捗も生めずにいた。

プロジェクトが始まったとき、わたしは構想が見えていたので、進捗はほかの参加者よりもいい方であるように見えた。メンターの方に話してみても、わたしのテーマはおもしろいと受けがよかった。友人の親御さんや知り合いの方々に、初めて親になって困ったことについてのアンケートも取ってみて、順調かなと思いながら過ごしていた。

1つ目の転換点:他者の目を通すことの捉え方の変化

しかしだんだん自分の弱いところも見えてきた。それは一言で言うと、わたしにとっていいことを言う人としか関わろうとしていなかったということだ。

もちろんメンターさんは本気で話してくれる。

だけど自分から懸念点を聞くことなんてしなかったし、懸念点を言われたときには心が挫け、回復のためだと言い訳してしばらく家でぼーっとしていた。

自分は人が言うほど賢くない。

だから特に頭の回転が早い人と話すのが怖い。

他人に自分の無能さがバレることに怯えていた。

でも動けない自分も好きじゃない。

そんなことをメンターさんに話すと、「人に話して実現していけるのと誰にも言わなくて進まないのどっちがいい?」と聞かれた。

そりゃあ実現していける方だ。

加えて、「feedbackは自分と違う人生を歩んでいる人が同じ対象に違う面を見出してる訳だから、自分にない視点を言われたところで挫ける必要はないし、栄養だよ」みたいなことを言われた。

そもそもまわりって賢い子であることを期待してるのか?とも。たしかに。笑

徐々に自分以外の視点から意見をもらうことがおもしろいと感じるようになってきた。自分が力になりたい人たちにもようやく向き合い始めた。そこでもう一つの転換が起きた。

「誰のどんな課題を解決したいのか?」を本気で考え始めたのである。

2つ目の転換点:「自分が解決したい課題」から「相手が解決したい課題」へ

それまではずっと男性が父親になる過程を整えたかった。

既存の子育てセミナーは、たとえ名前に”両親”を冠していても母親と子どもが中心であったり、父親に子供と遊ぶ役割を押し付けるようなものだったりすることが多いと感じていたからである。

親になるすばらしさを実感する機会は、誰しも享受してほしいというのがわたしの願いだ。

しかし果たして世の中の親たちは本当に”困っている”のか?

実際に話を聞いてみると、どんな父親/母親でありたいか/あってくれたら嬉しいかも、どんな風に子どもに育って欲しいかも夫婦によって様々だった。

とてもわたしが「これができたら父親です」なんて一律に決められないよなと痛感した。

ただ、いくつかの夫婦は子どもの前でついパートナーの愚痴を言ってしまったり、喧嘩してしまったりすると話してくれた。このことで困っているという認識はあまりなく、仕方がない、それでもやっていくのが夫婦、と諦めている感じだった。

しかしもしも夫婦関係が悪くなってしまうと、ふたりが望んでいたようなあり方もできないし、子どもも悲しむ。彼らにとって大切なのは、自分もパートナーも、その生き方に納得できること。ただ、自分が相手に何を求めているかを自分で認知して、適切に伝えることが現状では難しいのではないか?と考えた。

そう思ったのはピッチプレゼンの3日前だった。時間がたっぷりあるわけではなかったが、自分ですらいいと思えない今のプランをプレゼンするわけにはいかないと思い、事業内容を変えることに方針転換した。

 

ピッチプレゼン当日、わたしは『非暴力コミュニケーションの手法を自動返信に用いて、自分が本当に必要としていることに気づけるチャットアプリ』を提案した。直前まで友人たちにピッチプレゼンの練習を見てもらい、feedbackから改善を繰り返したおかげで、より伝わりやすい形にできたとも感じた。結果的に参加者投票では1位をいただいた。

今もどのような方法がいいのか検証中で、

自分が思い描く世界を作っていくため、挫けている暇はない。

「誰の何の問題を解決したいの?」「本当にその人たちは困っているの?」

真摯に向き合い、タリキチで過ごした日々に負けないよう、毎日進化していきたい。

WRITER

taliki編集部

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社会課題を身近に、楽しく、カジュアルに伝えていくことをモットーにしつつ、真剣に、追い込まれながら記事をアップしています。記事に関する感想、疑問、その他コメントは下のお問い合わせからお送りいただけます。

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