「ボランティア」
僕が嫌いな言葉です。
この言葉が示す概念は、別に嫌いでも何でもないです。
よいことだと思います。実際にこの団体で行っていることも、概念的にはボランティア。
でもこの言葉、簡単に使われすぎた。
余計なニュアンスが含まれた。
差別されている人を助ける。助けてあげる。ボランティアしなきゃ。
僕たちは、貧しい人たちに対して支援をしてあげるんだ。
そんな気持ちで僕は活動したくない。
「支援する」人と「支援される」人。そんな区別を持って活動するのは、ただの自己満足だと思う。
「僕は学生団体に所属してボランティア活動をしています」
そんなこと言わない。言いたくない。
どこで生まれどのように育ちどんな生活をしようとも、みんな同じ人間。
優劣も上下もないはずです。
友達が、困ってるから。
自分がやりたいと思うから。
根底にあるのは、そういう思い。
「わたしとあなた」という人と人の関係。
ハンセン病、インド、差別。すべて取っ払っても、会いに行きたい。そう思えるんです。
その方が、楽しいと思いませんか?
涙のお別れ。また行くから、待っててね。
語り手:中西烈(筑波大学2年)