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「ハンセン病による差別をなくす」―インドで活動した大学生の熱い思い

taliki編集部 2018年1月15日
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「ハンセン病」という病気を、知っていますか。

「らい病」「業病」とも呼ばれるこの病気は、有史以前から続く世界的に歴史の深い感染症です。

この病気により人は、人として扱われなくなる

 

病気の進行により、患者は手足の運動麻痺や知覚麻痺を起こし、全身に重度の神経障害を患います。また、神経障害による筋肉の萎縮、関節の拘縮、手足の変形、足裏の潰瘍などが生じることがあります。顔や手足などの外見に大きな変化が起こるのが特徴です。

人々はそのようなハンセン病患者を忌み嫌い、社会的に抹消する。原因がわからない。治療法がわからない。患者は根深い差別を受けました。

 

もちろん、日本でも。

古代から偏見や差別の対象となり、戦前はもちろん戦後もハンセン病患者の強制隔離政策がとられました。1996年にようやく法整備が行われ形式上の差別は終息したものの、現在もなお法廷で関係事案が争われています。

そして、今なお世界には1年間に21万人もの新規患者がいます。

しかし、実はハンセン病の原因である「らい菌」は非常に感染力の弱い菌であり、ほとんどの人はらい菌に感染することすらありません

また、万が一感染したとしても、そこからハンセン病を発症する確率は1%以下であると言われているため、感染から発症まで通してこの病気自体に悩むことになる可能性はほぼないのです。

 

さらに20世紀半ば、医療の進歩によりハンセン病は治る病気になりました。

治療すれば、治るんです。

感染源がわかって、治療法がわかって、病気自体は怖くないことが証明されたのに。

それでも、差別は続く


はじめまして、中西 烈です。苗字と名前の間には半角スペースを空けるのがこだわりです。

僕が所属しているのは、【インドワークキャンプ団体namaste!】という学生団体です。

インドのハンセン病コロニーで年に2回、ワークキャンプを実施しています。

 

ハンセン病コロニーとは、ハンセン病を原因として差別された人たちが集まってできた村のことです。

かつてハンセン病の症状により苦しめられた村人も、現在は治療により病気自体は完治しており、その神経障害などの後遺症により不自由な生活を強いられている状況です。ハンセン病コロニーにはこのようなハンセン病回復者だけでなく、その子や孫も住んでいます。彼らのほとんどにハンセン病の罹患歴はありません。

 

僕たちの団体が行っている活動「ワークキャンプ」は、簡単に言えば、

ハンセン病が原因で差別されている人々が住む村で日本人が共同生活を行い、

家屋修繕などのインフラ整備により村人の生活環境の改善を図るとともに、

日々の生活やパーティを通じてみんなが全力で楽しむというものです。

 

現在はインド西ベンガル州にある2つのコロニーで、親団体「NPO法人わぴねす」のバックアップを受けながら活動しています。

水道を整備したり、屋根を直したり、調査をしたり、蚊帳で寝たり、薪で料理したり、井戸で水浴びしたり、歌ったり、踊ったり、してます。

楽しそうでにやにやしますね。にやにや。

 

僕は1年生の春から今まで、3回全部のキャンプに参加しました。そして来る2018年3月には、4度目の渡航です。

「ハンセン病」と検索ボックスに打ち込んで検索ボタンをぽちっとすれば、それに関するたくさんの情報が出てきます。関連書籍も非常に多く存在します。

今の団体に所属するまで、僕はそれらの情報を何ひとつ知りませんでした。

義務教育のどこかで習ったはずですが、記憶0でした。

 

高校を卒業して大学に入りました。そしてすぐ思いました。「何か行動を起こさないといけない」。

大学生の時間なんてボーっとしてたらすぐ過ぎ去ってしまうと感じました。

そして、この団体と出会いました。入りました。理由は、インド、面白そう。それだけ。

 

きっと誰だってそんなもんです。

もともとハンセン病に興味あってこの活動したいと思いましたなんて人、そうそういない。

踏み出すきっかけは、いろいろあっていいんです

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taliki編集部

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社会課題を身近に、楽しく、カジュアルに伝えていくことをモットーにしつつ、真剣に、追い込まれながら記事をアップしています。記事に関する感想、疑問、その他コメントは下のお問い合わせからお送りいただけます。

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